「旅するジュエリー」PETHICAの、3回に渡るオーダーメイドリングの連載です。
今回はいよいよ完成編!どんな指輪ができあがったのでしょうか?
※これまでの記事はこちらをどうぞ。
鋳造、磨き、石留め。オーダーリングがついに完成!
前回作ったシリコンゴムの型を使って、鋳造(ちゅうぞう)に進みます。
鋳造(ちゅうぞう)…金属を熱で溶かし、型に流し入れて冷やし固める加工方法。
18金イエローゴールドでの鋳造が終わりました。鋳造直後はなんの輝きもなく、白っぽいのです。
少しだけサッと磨きをすると、輝きが出てきます。
そそり立っているのは、今回お持込の石「アメジスト」を留めるツメと呼ばれるものです。
このツメの長さが足りないと大きな石を留められないので、少し長めに作っています。足りないとどうしようもないですが、長い分には削ればいいだけなので、これも経験とコツの一つです。
地金になったとはいえ、写真の通り、ザラザラしていて、曇っていますね。キラキラの艶感が全くありません。
それを、これから様々なツール(ブラシや研磨剤など)を駆使して磨きあげていきます。
全体的に磨いてから、石を留めていきます。こちら↑は片側のペリドットを留めた段階です。
そして、中央のアメジストを留め…
最終的に全体を磨き、リングの内側にはカラット数や、地金の種類などの刻印を打ち込みます。
そして仕上がったリングがこちら!!
大き目の石なので、それなりのボリュームあるリングになりました。
サイドから見ると花びらの彫り模様がしっかりわかります。
今回、こちらのアメジストに合わせたのはペリドット。両脇に3ピースづつ。アメジストxペリドットは、ご依頼された方のご家族の誕生石ということで選びました(連載1回目に石選びについて書いています)。
コロンとしたキャンディのようなリングだけれど、決してアクセサリーっぽくは見えないのです。ハイジュエリーに見えるのです。それは、それなりの量の地金を使っていること、リングの幅も細すぎないことが、品のある大人のリングに見える理由だと思います。
せっかくのオーダーメイドリングだから、齢を重ねても着け続けられるような仕上がりにしたいですよね。
この花びらの彫りを入れたシンプルなデザインリングは、5万円~15万円くらいで制作できます。(リングサイズや、石のサイズ、追加の石・地金価格によって変動します。)
箪笥のこやしになっていたり、受け継いだリングがあるけれどどうしたらいいのかわからない…など、お気軽にご相談くださいませ。
【振り返りたい方はこちら!】
この記事を読んだ人は、こんな記事も読んでいます
PETHICA Designer / Creative Director
世界を回って広大な自然を感じ、さまざまな人と出会い、笑ったり涙したり、耳をかたむけたり。
そうして受けたインスピレーションがひとつにつながって、ストーリーから生まれるジュエリー”旅するジュエリー”をデザインから制作までしています。