比類なき輝きを放つダイヤモンド。
無色透明なのにも関わらず、さまざまな色の宝石にも負けないその存在感には惹きつけられますよね。
白色や透明の宝石には、色がある宝石とはひと味違った個性があります。
今回は色石シリーズ第六弾!
宝石の王様ダイヤモンドをはじめとした、白色と透明の宝石の魅力をお届けします。
ホワイトの宝石
コーラル(珊瑚)
赤やピンクの印象が強い「コーラル」。
少しピンクを帯びたものだけでなく、アイボリーカラーも多く、そのなかでも純白のコーラルは貴重。
柔らかく透明感のある白をお探しの方におすすめ。
パール(真珠)
有機物の宝石の中でも、人の手を加えずそのままで美しい「パール」。
白系はピンクの干渉色が美しいものや、クリームがかったもの、少しグレーがかったものまでカラーバリエーションも豊富。
ピンクの干渉色がひときわ美しいものは「花珠(はなだま)」と称されます。
【参考記事】
真珠の基礎知識1:真珠の種類とは?
真珠の基礎知識2:良い真珠の選び方、見分け方とは?
ハウライト
透明感のない白で、ターコイズのようなネット模様が特徴。
そのため、染色されターコイズとして出回ることも。
ネットのカラーも薄いグレーからブラックがかったものまであり、模様の入り方によっても印象が変わります。
カラーレスの宝石
ダイヤモンド
宝石の王様と称される「ダイヤモンド」は、カラーも豊富な宝石。
とくにカラーレスは日本のブライダル市場で人気があります。
研磨という人の手が加わることで、ダイヤモンドの持つ輝きを引き出し、良質のものはファイアやディスパレーションを確認できます。
参考記事:ダイヤモンドの基礎知識とカットの歴史
クォーツ(水晶)
地球上で最も一般的な鉱物「クォーツ」。
カラーバリエーションも豊富ですが、ガーデン・クォーツなどのインクルージョンを含むもの。
また、ガーネットやトルマリンなどの鉱物を含むものもあります。
レピドクロサイトやゲーサイトを含んだものは「ストロベリー・クォーツ」。
ゴールドシーンからシルバーシーンまで、幅広い色の針を含有するものを「ルチル・クォーツ」と呼んでいます。
ホワイト・カルセドニー
クオーツの変種の一種であり、色味が均一でインクルージョンのないものをカルセドニーと呼びます。
「ホワイト・カルセドニー」は、透明感のあるオフホワイトのカラーが特徴的。
オパール
プレイオブカラー(遊色)が印象的な「オパール」。
模様が均一で、遊色の出方が鮮やかなものほど価値が高いとされています。
赤や橙など、暖色系の遊色が美しいものは貴重。
ホワイトからカラーレス系のオパールは、ホワイト・オパール、クリスタル・オパール、ウォーター・オパールの3種類に分類することができます。
参考記事:オパール:意味と誕生月、価値のある色「遊色」とは?
ムーンストーン
ホワイトやブルー、レインボーのシラー効果といった幻想的な光の帯を見ることができる「ムーンストーン」。
ベースは乳白色や半透明が多く、同じ長石であるラブラドライトがムーンストーンと呼ばれていることも。
ラブラドライト
ムーンストーンと同じく長石の一種で、見る角度を変えると「ラブラドレッセンス」といった、蝶の羽に例えられる輝きを見ることができます。
地色は透明から灰色、黒色が多く、ブルーを基調にした虹色の輝きが特徴。
ダンビュライト
ダイヤモンドの代用品として使用されていた時代もある「ダンビュライト」。
無色や半透明、黄色の色合いが多いですが、透明度の高い宝石質のものは稀。
スキャポライト
「スキャポライト」の見た目はクオーツに似ており、無色や白色、ピンクに紫色などのバリエーションがあります。
チューブインクルージョンを含むものは、カボションカットでキャッツアイ効果を得ることも。
カラーレス・トルマリン
トルマリンのなかでも透明なものは「アクアロライト」と称され、完全に無色のものは少ないとされています。
ホワイト・トパーズ
インクルージョンが少なく、アイクリーンの大きなルースを楽しむことができます。
水晶と似ていると言われていますが、水晶よりも屈折率が高く、カット石のキラッとした輝きに魅せられます。
ゴッシェナイト
ベリルの一種で、エメラルドやアクアマリン、モルガナイトと同一の鉱物である「ゴッシェナイト」。
完全なカラーレスで宝石質のものは珍しく、照りの良さと屈折率の高さからクオーツとは一線を画す輝きを放ちます。
ハーキマー・クォーツ
「ハーキマー・ダイヤモンド」とも呼ばれますが、ダイヤモンドではなくクォーツの一種。
ニューヨーク州ハーキマー地区で採掘できるため、この名が付けられました。
原石の状態で研磨したようなエッジを持ち、インクルージョンも多彩。
POINT
- コランダムなどの鉱物は、不純物が入らない純粋な状態は透明になることも
- プレイオブカラーやラブラドレッセンスなど、色石とは異なる神秘的な色を楽しめる
- ダイヤモンドの名を冠した鉱物とダイヤモンドを間違えないよう注意
白・透明以外の宝石の記事もぜひご覧くださいね。
- 華やかな宝石がお好きなら【ピンクの宝石】
- 爽やかな宝石に魅せられたいなら【青の宝石】
- 気品ある宝石に癒されたいなら【緑の宝石】
- 鮮やかな宝石を楽しみたいなら【赤の宝石】
- 明るい気持ちになれる宝石なら【黄・橙の宝石】
- 趣のある宝石を堪能するなら【茶・黒の宝石】
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。