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哲学と個性を映す「ニッチフレグランス」。注目のフレグランス(香り)ブランド5選

自己表現の一部として身につける「フレグランス(香水)」。

香りの祭典「サロン ド パルファン」が毎年伊勢丹新宿店で開催されるなど、フレグランス需要が年々高まっています。

その高まりのなかで単に良い香りを求めるのではなく、香りのストーリーや個性を重視する流れがあります。
特に注目を集めているのが「ニッチフレグランス」。

今回は「ニッチフレグランス」について。
歴史や大手メゾンのフレグランスとの違い、有名なニッチフレグランスブランドをご紹介します。

ニッチフレグランスの歴史。哲学と個性を映す香り

ニッチフレグランスブランドとは?

ニッチフレグランスブランドとは、一般的に独自の哲学や個性を重視した香水ブランドを指します。

大手メゾンのフレグランスと異なり小規模生産だからこそ、調香師のクリエイティブさに注力した香り作りができるという点が特徴です。

「誰しもが良い」というものを選ぶところから脱し、独自のパーソナリティ性が重視されるようにライフスタイルが変化したことから、より注目度が高まっているといえるでしょう。

しかし、「ニッチフレグランス」自体はここ数年で誕生したものではありません。

ニッチフレグランスの誕生

1970年代、フレグランス業界を席巻していたのはシャネルやディオールといった大手メゾン。
今でも名品と語り継がれるフレグランスがあるなか、「自然をテーマに独創的な香りを生み出す」という思想のもと生まれた「ラルチザン パフューム」をはじめとするニッチフレグランスブランドが誕生した時代でもありました。

その後、ニッチフレグランスブランド自体も徐々に増え、2000年には「フレデリック マル」が登場。
「香りの出版社」というコンセプトのもと調香師にクリエイティビティーの自由を与え、世界中の調香師の手掛ける作品が集う、まさに出版社のようなブランドとなったのです。

そして、2010年代。
バイレード」や「ディプティック」といったブランドが人気に。

香りを「個性を映し出す/表現する」ものとして、楽しむ文化を育んだのが「ニッチフレグランス」の存在だったのです。

ニッチフレグランスブランド5選

大手メゾンとは異なるコンセプトで、独自の道を歩いてきた「ニッチフレグランスブランド」。
ここでは代表的な5つのブランドをご紹介します。

ラルチザン パフューム(L’Artisan Parfumeur)

創業は1976年。
ジャン・ラポルトによって設立。

フランス語で「香りの職人」を意味するブランド名のように、自然の美しさとアーティシズムが両立した香りが特徴のブランドです。

代表作:「Mûre et Musc(ミュエール エ ムス)
1978年の誕生以来、ブランドを代表するアイコニックさが魅力の香り。
ブラックベリーのフルーティーな甘さと、ムスクの透明感が重なり合うコンビネーションが美しいフレグランスです。

バイレード(BYREDO)

 

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2006年にスウェーデン・ストックホルムで誕生。

創業者のベン・ゴーラムはバスケットボール選手としての経験があり、その後アートスクールでファインアートを専攻。

フレグランスの世界では珍しい経歴を持つゴーラムは、自身の経験からアートや記憶を香りに落とし込む手法で香りを想像。
ミニマルなボトルデザインも人気です。

代表作:「Mojave Ghost(モハーヴェ ゴースト)
北米のモハーヴェ砂漠に咲く花をイメージしたフレグランス。
優しいムスクとわずかに香るフローラルが調和した、儚げで幻想的な香りを演出します。

ディプティック(DIPTYQUE)

 

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1961年にパリで設立。
フレグランスキャンドルという新たな分野を生み出し、その後香水のラインを展開。
いまやメジャーとなった紅茶の香りを、はじめてフレグランスとして取り入れたことでも知られています。

代表作:「Philosykos(フィロシコス)
イチジク畑からインスパイアされた香りは、ディプティックのベストセラー。
イチジクの葉の青々しさと、実のミルキーな甘さが特徴。
爽やかさと甘さのバランスが絶妙なウッディ・グリーンのフレグランス。

オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー(L’Officine Universelle Buly)

19世紀に誕生。
ブランドの休止を得て現代再度注目を浴びているフレグランスブランド。

伝統製法を用いた香りや、アルコールを含まないオイルベースの香水も展開しています。

代表作:「L’Eau Triple Al Kassir(ロー・トリプル・アル・カシール)
ローズとウードに、オリエンタルなアクセントをプラス。
アルコールフリーで肌に優しく、控えめでありながらも肌に馴染む香りが魅力です。

フレデリック マル(Frédéric Malle)

 

 

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2000年に創業。
業界トップクラスの調香師とコラボレーションして作品を発表するなど、ニッチフレグランス業界を牽引する存在です。

代表作:「Portrait of a Lady(ポートレート オブ ア レディ)
ドミニク・ロピオンが手がけた、官能的なローズの香水は、100mLのボトルあたり400本以上というターキッシュローズを配合。
どのパルファムにも勝るこの贅沢な処方は、パワフルでありながらもエレガント。

個性や哲学が詰まったアート作品のような「ニッチフレグランス」。
あなたのスタイルや感性に合った一本を見つけて、香りで個性を表現してみませんか?

POINT

  • 香りのストーリーや個性を重視する「ニッチフレグランス」
  • 大手メゾンのフレグランスと異なり小規模生産、調香師のクリエイティブさに注力した香り作り可能
  • 「フレデリック マル」や「バイレード」「ディプティック」といったブランドが人気に