2025年春夏(SS)のファッショントレンドは?
変化する世界情勢と夏の長期化がファッションにも影響を与えていきそう。
「着飾る」華やかなムードが復活?ロマンティック?ボーホー?シアーやレース素材の人気はますます拡大?
レディスを中心に、2025年春夏(SS)シーズンのファッショントレンドのポイントをお届けします!
2025年春夏は、自由に着飾るロマンティックムードが拡大!
2025年春夏の全体傾向は?
2025年春夏シーズンのトレンドは、数年前からの「エレガンス回帰」の流れに、コロナ禍の影響からも解放された気分が乗り、「美しく装う」「着飾る」ムードが拡大化。
クワイエット・ラグジュアリーから、より明るく華やかで装飾的な方向に向かっています。
国際情勢の影響もあり、クールなグローバル化より、民族や国それぞれのエモーショナルなオリジンやクラフトマンシップをモダンに昇華させるような方向が好まれていきそう。日本でもインバウンドの復活で、日本独自の魅力とは?を問い直している時期ですよね。
過去のアイディアをリモデルするヴィンテージ感を底流にしつつ、軽やかでロマンティック(空想的、甘い情緒といった意味があります)な新しい風を皆が模索するシーズンとなりそうです。
ここで注目したいキーワードが「ボーホー(BOHO)」スタイル。
ボーホーとは、ボヘミアン(Bohemian)+(米国NYの)ソーホー(SOHO)を掛け合わせた造語。流浪の民を元にした自由な民族調と都会的なテイストを組み合わせたスタイルです。
2025年春夏は、軽さや透明感、ヴィンテージムードと自由さを感じるボーホーのイメージを取り入れたロマンティックな着こなしが盛り上がりそう。
このムードを牽引しているのはシェミナ・カマリ率いるクロエ。
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また美しい装いへの希求から、構築的なシルエットの復活も大きな流れとして拡大。
ロマンティックな軽さや流動性と構築性をどう掛け合わせる?
例えば答えのひとつがロエベ。軽やかなシアー素材のドレスに、ボーン(枠)を入れてシルエットを創っています。
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このほかにも、ジャケットやブルゾンをケープ風にするなど、スタンダードアイテムを解体して再構築する流れ、新しいシルエットを意識したスタイルが拡大。
定番のシャネルツイードも、フルイド(流動的)なケープとスカートで新しい印象に。
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知っているものを知らないものに。サカイのマジックが見せる、新しいドレスアップの世界。
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ライト&ロマンティック、そして日本で重要な「夏対策」!
こういった大きなファッショントレンドから落とし込まれたリアルクローズの傾向としても、「ライト&ロマンティック」傾向が強まりそうです。
ヴィンテージ感も引き続き人気。昨年から人気の「バレエコア」、リボンなどの甘めディテール人気もあり、甘めな素材やディテールが増えてレトロガーリィなムードも拡大中。
デイリーなファッションとしては、スタンダードアイテムやデニムなどカジュアルとの掛け合わせで、甘辛ミックス感を演出するのがカギ!
さらに日本では、年々猛暑期間が長くなっている「夏」対策も重要です。
ロングシーズン対応できるレースやシアー素材の羽織アイテムや、暑くてもおしゃれに見える、着映えするレイヤード(重ね着)提案が増加しそう。
ヘルシーな肌見せ、ジレやビスチェなどのプラスワンアイテムを駆使して暑い日のファッションもより楽しく!
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2025年春夏のトレンドカラー・素材・アイテムは?
COLOR──注目カラー
2025年春夏シーズンは、軽やかな透明感を感じる白と、エレガントな黒がベースになる一方、ナチュラルなベージュやブラウン系(キャメル~ブラウン)に注目!後述するトレンド素材・スウェードやレザーの色合いでもあります。
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パントーンの発表した2025カラー・オブ・ザ・イヤーもブラウン系の「モカ・ムース」。この色については以下で詳しく紹介しています。
明るく軽やかなパステルトーンも人気に。パステルブルーやミントグリーン、バレエコアでも人気のパステルピンク、卵やバターのイエローなど。パウダリーだったり、透明感のある淡めのパステルが主流です。
差し色にはヴィンテージ感のあるトマトレッドやタンジェリンオレンジが新鮮。ブライトなブルー~ブルーグリーンも。
MATERIAL──注目素材
- シアー素材
2020年代、春夏ごとに存在感を増すシアー素材。光や風を感じるエアリーな軽やかさと透明感がポイント。
大人っぽく艶めくシルクから、レトロでガーリィなシースルー素材、メッシュ素材まで…幅広いバリエーション展開。
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- レース
シアー素材の仲間ですが特筆したいトレンド素材。
トレンドのロマンティックムード、クラフト感、シアー×ほどよい隠れ感、幅広い年代に愛される歴史…人気要素をすべて持ったレース使いのアイテムが拡大しそう。
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- スウェード
ボーホー、ヴィンテージムードから浮上してきた素材がスウェード。本来は革ですが今はスウェードタッチの人工素材もありますね。レザーやエナメルにも注目。
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- フルイド素材
フルイド(fluid)とは、「流れるような、流動的な」という意味。リッチな光沢のサテンや、しなやかなスーツ素材など、ドレープの美しい素材が活用されそう。
- 柄
装飾性が復活し、レースの柄も含めてノスタルジックな花柄が人気に。ヴィンテージ感のあるグラフィック柄、絵画調の柄も。
カットジャカードやフリンジ、リボンなど立体的な装飾素材も柄の応用編として浮上。
ITEM──注目アイテム
- フルイドドレス
流れるようなシルエットのドレス(ワンピース)に注目。若い世代にはミニドレスが注目されそう。シアー素材、フリル、ボウタイ、フレアラインなどロマンティックな要素を満喫!
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- プラスワンアイテム(ビスチェ、キャミソール…)
春から夏のレイヤード提案が増加し、プラスワンアイテムも種類豊富に。クラフト感のあるクロシェ編ビスチェなど、より装飾的でインパクトのあるアイテムが増加。
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- ジレセットアップ
スーツやセットアップも甘さや構築性がプラスされ、丸みやフレア感のあるシルエットやリボンなどの装飾的なディテールが増加。
春から夏の長期間にわたりきちんと感の演出ができるジレセットアップもすっかり市民権を得ました。
優しいフレアラインにバックフリルなど甘めデザインに。
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- 甘めディテール
ペプラム、バルーン、ティアード…装飾性の高いディテールを持つトップス・ボトムスが増加!「着飾る」楽しさを再認識するシーズンになりそうです!
ペプラムもより立体的な装飾性がプラスされて。
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ティアードスカートやバルーンスカートなど存在感のあるボトムデザインも増加。
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また、すでに流行しているバッグチャームなどに加え、アクセサリー・ヘッドピースやヘアアクセ、靴などもデコラティブになる方向。自分らしく「着飾る」楽しさを再発見してみてくださいね。
POINT
- 2025年春夏のファッショントレンドは甘めの「ライト&ロマンティック」に注目
- ボーホースタイルやヴィンテージムードのルックで、自由でフルイドな開放感を演出
- レースやスウェード、甘めディテールの装飾性を取り入れたレイヤード(重ね着)を楽しんで
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。