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「French Fashion Days(フレンチファッションデイズ)」訪問レポート。フランスの新しいブランドに注目!

2024年12月4日~5日、東京・港区のフランス大使公邸で「French Fashion Days (フレンチ ファッション デイズ​)」が開催されました。

主催はフランス貿易投資庁-ビジネスフランス。日本におけるフレンチファッションブランドのさらなる認知向上と新規顧客開拓を図るための、ファッション・アクセサリーに特化したイベントです。

フランスから12社が参加。アパレルをはじめ、バッグ、タイツ、メガネ、ベビー靴からジュエリーまで、フランスからさまざまなアイテムが紹介されました。

今回は出展社の中から、ジュエリー(ビジュー)のブランド「Sàntibé(サンティベ)」と、今の時代を感じる上でも注目した3つのブランド(アパレル/バッグ)を中心にレポートをお届けします!

南米×フランス。魅惑のビジューブランド「Sàntibé(サンティベ)」

Sàntibé(サンティベ)

 

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クラフトマンシップとパリのエレガンスの融合!

Sàntibé(サンティベ)の創業者ナタリアさんの故郷は南米・パタゴニア。パタゴニア独自のジュエリーに魅了され、そのテクニックをフランス風に解釈することを思いつきました。

ブランド名の「サンティベ」はナタリアさんのファミリーネームをアレンジした名称。

人生のパートナーでもあるティボーさんと共に、このブランドを国際的に拡大しています。まさに南米×フランスのマリアージュ!

わずか数年で250店以上の販売拠点を持ち、アジアではすでにシンガポールで人気となっており、このたび日本での展開を目標にしています。

ナタリアさん(左)とプレゼンテーション中のティボーさん(右)

カラフルで軽やかなビーズビジュー

細かいビーズを丹念に編んでいく技法は南米の伝統的な職人技なのだそう。パリに工房を構え、南米でのアトリエでも30人が働いています。

実際に持ってみると非常に軽く、しっかりとしたつくり。パタゴニアの色彩感を活かした豊富なカラーバリエーション、それでいてシンプルなファッションにもマッチする洗練されたデザインに惹かれました。

「着けていると必ず人に褒められるので、称賛されたいという方に身に着けてほしい」とのこと。商品への自信が感じられるプレゼンテーションでした。

https://www.santibe.com/fr-jp

いまの時代を感じるクリエイション。3つのブランドをご紹介

Sàntibé(サンティベ)も、異なるカルチャーのミックスから生まれたクリエイションですが、今回の「French Fashion Days (フレンチ ファッション デイズ​)」では、そのようなカルチャーミックス、また近年話題のエコやオーガニックの新たな流れを感じました。

興味深い3つのブランドをピックアップ。

KAPARDA(カパーダ・クチュール)

オートクチュール(1点物)の発想から、エレガントでアバンギャルドな発想を形にするユニークなmade in Franceのブランド。

代表者は元バスケットボール選手で、ルイ・ヴィトンのコレクションにも関わっていたそう。日本の完璧主義なところに惹かれており、日本のマンガも大好きだそうです。

今回の注目は2025年の「ピーナッツ75周年」とのコラボレーションコレクション!

アフリカンプリントとスヌーピーのコラボレーションが独創的です。商品は100%オーガニックコットン。

アメリカ×アフリカ×フランス、それぞれの個性を生かしたままミックスさせる発想が興味深いですね。

https://kaparda.fr/

Révélation(レベラシオン)

 

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Révélation(レベラシオン)は、繊維リサイクルの研究に特化したスタートアップ企業から生まれたレインウェアブランド。

撥水性・透湿性をそなえた86%リサイクル素材で作られたレインウェアは、生地もプリントもフランス製。リサイクルできないのでジッパーは使わないなど、環境に最大限配慮した確かな仕立てが特徴です。

水・土・風・火という4つのエレメントからのインスピレーションで生まれたカラー・デザイン。

エレガントで機能的、そしてエコ・フレンドリーという、新時代のアパレルを象徴するブランドです。

https://revelation-mode.fr/

CORDIZ(コーディズ)

 

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ハイブランドの皮革製品を手掛けている家族経営のアトリエから生まれたバッグブランド、CORDIZ(コーディズ)

厳選されたレザーを使い、フランスの職人によるハンドメイドの上質なバッグを提案しています。

アイコニックなデザインのINDI(インディ)シリーズは「日本のオリガミのイメージ」とおっしゃっていましたが、「巾着袋」の要素もありますよね!コロンとした曲線の形が魅力的です。

パリのギャラリーラファイエットやプランタン、アメリカでも販売されているそう。有名高級ブランドと同レベルの高品質なレザーバッグ、日本でも人気が出そうですね。

https://www.cordiz.com/en/

この他、牡蠣の養殖で絆が深い日本とフランスの関係を元に、牡蠣職人のファッションを土台にしたOstrea Kollection(オストレア・コレクション)、マダガスカルの現地素材を活かしたエシカルなブランドGood People(グッド・ピープル)、日本の福井県・鯖江の技術も生かした眼鏡ブランドalf(アルフ)、 1点物の美しいバッグを作り、中には日本の刺繍技術や着物の帯を生かしたバッグもあるIRIS NOBLE(イリス ノーブル)など、興味深いブランドばかり!

どのプレゼンターも、日本の美的感覚や厳密さなどに共感しているとおっしゃっていて、日本への関心が高かったのも印象的でした。

伝統と革新。ファッション大国フランスの持つノウハウやクラフトマンシップ、独自のセンスを土台として、さまざまな国・文化の個性を活かしながらミックスして新しいものを作り出していく姿勢は、私たちも学びたいところ。

スタートアップや家族経営からのオリジナルブランド展開など、これから新しくビジネスを展開していこうという意欲に満ちた展示会、大いに刺激を受けました。

POINT

  • 洗練されたデザイン性とユニークな個性を持つフランスのブランドが日本でイベントを実施
  • ジュエリー・アクセサリー分野では「Sàntibé(サンティベ)」に注目
  • 異なるカルチャーを活かしながらミックスするクリエイションに学ぼう