季節の変わり目の服の選び方、難しいですよね。特に近年の傾向として、秋になっても気温が高かったり、急に肌寒くなったりして着るものに迷う時期が長くなっています。
そんな時期に意識したいのが、シフトコーデ術。…はて、シフトコーデとは何のこと?
今回は「シフトコーデ」について研究してみました!
「シフトコーデ」とは?何を意識すればいいの?
シフトコーデとは、夏から秋など季節がシフトする時に着る服装といった意味の俗語で、「季節の変わり目に適したファッションの組合せ」を指しています。
シフト(shift)とは、位置を移動する、状態や体制を移行すること。
季節の橋渡しという意味でブリッジコーデ、季節の端境期に着るコーデということでそのまま端境期(はざかいき)コーデといった言い方もありますね。
普通のコーデと同じでは?と思うかもしれませんが、あえてシフトコーデと言う時により意識したいのは以下の点。
- 新しいシーズンの気分を楽しむ…季節感をイメージした服装選びを意識する
- 気温が不安定な状況への対策…寒暖差に対応しやすい服装を意識する
具体的にシフトコーデのポイントをあげてみましょう!
シフトコーデの楽しみ方、3つのポイント
01:まずは「色」で旬を取り入れる
カレンダーは秋だけどまだまだ暑い!といった、「変わり目初期」に一番効果的なのが「色で季節を先取りする」こと。
特に夏~秋の変わり目に買い足すと役立つのが「秋色夏服」。
以前の記事でもご紹介しましたが、「秋色夏服」とは「カラーは秋色、素材やデザインは夏対応」というアイテムのこと。
特に現代の日本の気候は残暑が長引く傾向にあり、この秋色夏服ニーズは高まっています。
秋の定番カラーであるブラウン系をはじめ、木の実のボルドーに森のグリーンなどこっくりした「秋色」、またそのシーズンのトレンドカラーなどを先取りすることで新しいシーズンの気分に。
冬~春の変わり目であれば、パステルカラーのニットなど「春色」を早めに取り入れることで対応できますね。
いっぽう逆転の発想で、シフトコーデに意外と役立つのが無彩色でまとめるモノトーンコーデ。
特定の季節を感じにくいモノトーン。白と黒の比率を変えて季節感との調整をしてみても。
着たことのないトレンドデザインにチャレンジしたい時もモノトーンなら冒険しやすいですし、逆に手持ちのアイテムで端境期を乗り切りたいときにも役立つテクです。
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02:素材の「質感」で季節を語る
「季節を感じる素材感」も、季節の違いを大きく印象づけます。
代表的なイメージとしては、春夏素材のリネンやコットンから、秋冬素材のウールやレザーに。
もちろん、現代はさまざまな素材が開発され、バリエーションが大きく広がっています。
ロングシーズン使いやすそうなコットンやポリエステルも増加。
ただ大きく分けると、薄地、シャリ味、肌離れ、ドライタッチ、クールタッチ…といった質感は春夏向け。中厚地、ふんわり、しっとり、ウォーム感、薄起毛…といった質感は秋冬向け。
組成だけではなく、素材それぞれの持つ質感や表現力を感じてみてくださいね。
少しづ次のシーズンの「質感」をプラスすることで、端境期の季節変化に合わせた調整を。
今は「シアーニット」「高密度タフタ」「メタリック素材」など、薄手で機能的な素材も増加中。そのような新しい素材感はシフトコーデに向いたタイプが多いのでチャレンジしてみて。
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また、秋素材の服を着たいけれどまだまだ暑いので服は夏と同じ…といった時期。
たとえば服はシンプルなモノトーンのポリエステルワンピースで同じでも、
- 夏:シルバーやクリア素材の小物・アクセサリー&靴(サンダル)
- 秋:ゴールドやレザー素材の小物・アクセサリー&靴(ローファーやショートブーツ)
といったように、「小道具の質感」を変えることで季節変化を演出できます。
前述のカラーの差し色も含め、シフトコーデのプラン作りを楽しんでみてくださいね。
03:「レイヤード」でスタイリッシュに寒暖差対応
さて季節の変わり目、いちばん気になるのが気温のムラや寒暖差。
レイヤードスタイル…重ね着の工夫で、端境期を快適&スタイリッシュに過ごしたいものです。次の章でくわしく解説します!
レイヤード新時代!シフトコーデに役立つ選び方のポイントは?
人気拡大中の「レイヤードスタイル」で季節の変わり目を乗り切りましょう!
シフトコーデに役立つアイテムと、選び方のポイントをご紹介。
羽織りもの
「羽織りもの」はカーディガン、ライトアウターと言われる軽めのジャケットなど…肌寒い時に気軽に羽織れる薄手アウターアイテムの総称。
ニットからアウトドア系までアイテムバリエーションが拡大中!
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▼「ライトアウター」の種類についてはこちらの記事をどうぞ。
【シフトコーデに役立つ「羽織りもの」の選び方のポイント】
- 着方のバリエーションがある(羽織る/前を閉じて肩掛けにもできる など)
- 持ち運びやすい(シワになりにくい、脱いでもコンパクトになる、薄手の素材 など)
- シンプルコーデのアクセントになる(手持ちアイテムの差し色になる、シャカシャカ/レースなど素材感が面白い など)
- 具体的な機能がある(雨の日に着やすい撥水素材など)
雑誌も「軽はおり」を特集していますね。「きれいめMA-1」や「ニットはおり」「シャカシャカアウター」に注目とのこと!
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ジレ・ベストなどの「レイヤードアイテム」
2023-2024秋冬のトレンド記事でも取り上げたこのレイヤードアイテムたち。
ジレ・ベストはジャケットの代わりとしてもかなり市場に浸透してきました。寒暖差の対応やきちんと感の演出にも役立ちますよね。
ノースリーブの時期から着られ、シャツブラウスに合わせて、そして気温が下がればジャケットやコートインにも…とコーデに長い期間役立つアイテムはやっぱり使い勝手がいいもの。
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トレンドのシアータートルやボリューム袖ブラウスも、ジレやベストを1着重ねることでかえって着こなしやすくなるという方もいらっしゃるのでは。
素材感のコントラストがシフトコーデの奥行を作ります。
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【シフトコーデに役立つ「レイヤードアイテム」の選び方】
- 長期間コーデに応用できる(初秋~冬まで活用)
- 寒暖差に対応できる(プラスアルファで気軽に防寒)
- ベーシックアイテムを格上げできる(ジャケット代わりなど、「きちんと感」要素)
- コーデのアクセントやトレンド感がプラスできる(旬のトレンド素材感などをプラス)
ジレ×ボトムの感覚で、ジャンスカなど上下一続きのボトムもレイヤードに使いやすいですね。
なおこの秋の注目としては、ビスチェやキャミソールデザインのバリエーション増加。
あえてシアーなアイテムをトップスの「上」に重ねるレイヤードコーデにも注目!(寒暖差に対応…できるのかは不明だけど旬の可愛さ!)
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短丈ニットなど新しいレイヤードアイテムにも注目!シフトコーデに活用してみてくださいね。
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POINT
- シフトコーデとは季節の変わり目に適したファッションの組合せのこと
- シフトコーデは「新しい季節の気分」を取り入れつつ「寒暖差に対応」するのがポイント
- 「羽織りもの」や「レイヤードアイテム」を取り入れて季節の変わり目を快適&スタイリッシュに乗り切ろう
【あわせて読みたい】羽織りものは25℃くらいから?気温と服装の目安を知りたい方はこちら!
【あわせて読みたい】レイヤードとは?1970年代のレイヤードルックと現代の着こなしまでチェック!
【あわせて読みたい】ジレ・ベストに特化した防寒レイヤードのヒント。
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。