月ごとに制定されている「誕生石」。
それとは別に「星座石(せいざせき)」と呼ばれるものがあるのをご存知でしょうか。
ヨーロッパでは「誕生石」よりもメジャーな「星座石」。
今回は「星座石」について。
誕生石との違いや星座石に制定されている宝石たちをお届けします。
「誕生石」と「星座石」、共通点と相違点とは?
「星座石」の意味と「誕生石」との違い
「星座石」は英語で「zodiac birthstone(ゾディアック・バースストーン)」と呼ばれます。
zodiacは「干支」とも訳されますが、元は12星座を意味する単語です。
生まれ月に割り当てられた宝石が「誕生石」。
それが星座であれば「星座石」となるのです。
「誕生石」と「星座石」には共通の宝石が当てはめられることが多いため、「誕生石」と「星座石」が同じであることは珍しくはありません。
いっぽう、誕生石とは異なる宝石が選ばれている場合も。
そして「星座」は二つの月を跨ぐため、「誕生石」はピンと来なかった方にも「星座石」はきっと新しい選択肢を加えてくれることでしょう。
ちなみにもっと細かく、誕生日で分類した「誕生日石」もあります。
「誕生石」「星座石」が12の月や星座に割り当てられるのに対して、「誕生日石」は366日それぞれに割り当てられているため、よりパーソナルな印象を受けますね。
そもそも「星」と「宝石」の関係とは?
「誕生石」の成り立ちに関しては、文化的な背景や事情が反映されているコマーシャルな側面が強くあります。
参考記事:知っておきたい!誕生石の一覧と意味(石名の英語表記つき)
では「星座石」はどうでしょう。
古代、人は「星」と「宝石」にどのようなつながりを見出したのでしょうか。
クンツァイトの由来となったジョージ・フレデリック・クンツ曰く、宝石の硬さは地上に天体のパワーをできるだけ留めておくためなんだとか。
手が届かないきらめく星の美しさのパワーを手に取れる宝石に重ね、持つことで特別な力を宿すと信じられてきたのです。
太陽の力を宿すとか、悪霊から守るといった言い伝えや逸話は、多くの人にとっていかに宝石が特別であったかを示していますね。
そんな「星」と「宝石」の密接な関係を顕著に表したものが「占星術(せんせいじゅつ)」。
今より数千年前のメソポタミア地方で誕生したと伝えられています。
季節ごとに変わる星の位置、流れ星に彗星など、さまざまな天体現象に意味づけを行なったのです。
星座もその流れで生まれたもの。
やがて星座は神話と結び付けられ、古代ギリシャ・ローマ時代には黄道十二宮の星座と宝石を結びつけた「星座石」が誕生したのです。
「星座石」は星座の守護星からインスピレーションを得て選ばれたとされています。
12星座の「星座石」一覧
パーソナルな要素を持ったジュエリーは、お守りのような特別な存在になりますよね。
「誕生石」に「誕生日石」、そして「星座石」。
「誕生石」と同じく国やブランドによって違いはありますが、生まれた日に基づき選定された宝石について、改めて知見を深めてみてください。
牡羊座(3/21~4/19)守護星:火星
牡牛座 (4/20~5/20)守護星:金星
双子座 (5/21~6/21)守護星:水星
蟹座 (6/22~7/22)守護星:月
獅子座(7/23~8/22)守護星:太陽
乙女座(8/23~9/22)守護星:水星
天秤座 (9/23~10/23)守護星:金星
蠍座(10/24~11/22)守護星:冥王星
射手座(11/23~12/21)守護星:木星
山羊座(12/22~1/19)守護星:土星
水瓶座(1/20~2/18)守護星:天王星
魚座(2/19~3/20)守護星:海王星
自分の星座はもちろん、大切な人の星座にちなんだ宝石を選ぶのも素敵。「星座石」、宝石やジュエリーを選ぶヒントのひとつにしてみてくださいね。
POINT
- ヨーロッパではメジャーな「星座石」
- 「誕生石」と「星座石」の違いは「月」と「星座」どちらで区分をするか
- 占星術から生まれた「星座石」は、守護星からインスピレーションを得て制定
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。