この夏、36年の時を超えて続編が公開され大きな話題となった、トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』。
その影響か、久しぶりに米軍のフライトジャケットの1つである「MA-1(エムエーワン)」が流行しています。
40代・50代の大人女性にとっては「若い頃に流行ったよね」「私も着ていた!」と懐かしく感じる人も多いのでは。
カジュアルすぎて大人コーデには取り入れられないのでは…と感じるかもしれませんが、もともと軍用のアイテムとあって、使い勝手や防水・保温性などの機能はばつぐん。
ぜひ、秋冬ファッションと上手に組み合わせて、旬の気分を楽しんでみませんか?
MA-1とは?歴史や人気の理由
MA-1(MA1)は、1950年頃からアメリカ軍の兵士が飛行機を操縦するときに着ているフライトジャケットです。
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上空でも凍りにくいナイロン製で、狭いコックピット内で動きを妨げないシンプルな作り。
カラーはセージ(くすんだ薄いグリーン)、カーキ、黒、ブラウン、紺などいわゆるミリタリーカラーが中心ですが、裏側はいずれも鮮やかなオレンジ色になっています。
これは墜落時などに裏返して着ることで救助隊が見つけやすくするためなのだそうです。
1980年代、前作『トップガン』の公開当時には、主演俳優のトム・クルーズの甘いマスクに夢中になった人も多いのではないでしょうか。
でも、実は、映画の中でトム・クルーズが着ていたのは、衿がついた別型の「G-1」という革製ジャケットでした。
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実は、当時はこのG-1がかなり高価だったため、1/3程度の価格で買えるMA-1のほうが大流行したという裏事情もあったようです(笑)。
こういった高機能な衣服の開発が、戦争のためではなく過酷な環境で暮らす人々のために行われる世界になってほしいですが、コートや「マリンルック」など、軍用のアイテムが一般化するのは古い昔からずっと変わらぬ流れのようです。
大人女性向けMA-1の選び方
カジュアルでハードな印象の強いMA-1。実際に米軍で使われているものはアルファ社の製品ですが、今年は大人女性がシックに着こなせそうなMA-1タイプのジャンパーが各ブランドから数多く出ています。
その中から40代・50代以上の女性に使い回しやすいのは、適度なボリューム感で身頃がふくらみすぎず、すとんとしたシルエットのものです。
カラーは定番のセージグリーンやカーキがもっとも旬の気分をプラスできますが、今季のもう1つのおすすめが「白」。
秋冬のダークな色中心のコーディネートをぱっと明るくしてくれるほか、コートよりも汚れを気にせず着られるのも良いところですね。
そのほか、元祖MA-1らしい厚手のナイロン生地から、素材をチェンジして布帛やレザーで作ったMA-1も今季は豊富です。
シャカシャカした素材感に抵抗のある人は、異素材MA-1を選んでトレンド感を味わうのも良いですね。
ショップでは、ミリタリー風ワッペンがたくさんついたデザインのMA-1もよく見かけます。トップガン気分を味わうために遊び心で選ぶのはもちろんOKですが、日常の着こなしに取り入れる場合は小さめのワッペンが1~2つ程度がちょうど良いかもしれません。
大人っぽく決まる!レディース向けMA-1の着こなしポイント
メンズのMA-1はデニムにあわせてワイルドに着こなすほか、トラディショナルなシャツやニットに合わせたテイストミックスコーデをよく見かけます。
レディースの場合も、今季はぜひ、ワンピースやロングスカートなどフェミニンなアイテムと組み合わせて楽しんでみて下さい。
かっちりめのパンツとローファーといった、テイストの異なるメンズライクなアイテム同士を合わせるのはちょっと上級者向けのテクニックですが、アクセサリーやバッグなど小物でどこか女性らしいアイテムを加えるとバランスがよくなります。
POINT
- MA-1は米軍パイロットのユニフォームだが丈夫で機能的なアウターとして人気
- 1986年の映画『トップガン』の影響で日本でも流行し、2022年に続編で再び流行
- 大人女性はすっきりシルエットや色・素材に変化をつけて、テイストミックスを楽しもう
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フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!