ジュエリーの基礎知識

ジュエリーのお手入れ方法と素材別注意点【ゴールド・シルバー・めっき・宝石】

永遠の輝きを放つジュエリーでもお手入れは必須

貴金属、そしてダイヤモンドパールをはじめとする宝石たちは、お手入れすることでより長くその美しさを楽しむことができます。

ジュエリー専用クロスに専用クリーナー。
今回は基本のジュエリーお手入れ用品4種類、それぞれのアイテムの特徴とお手入れにより得られる効果、使用時の注意点をご紹介。

乾拭きに専用クロス。ジュエリー基本のお手入れ方法4選

毎日着用するお気に入りのジュエリー。
目に見えないだけで、実は汚れが付着しているもの。

汗に触れたりホコリが付着したり、ハンドクリームの油分や皮脂汚れも蓄積されます。

宝石がセッティングされている石座にこれらの汚れが蓄積されると、宝石本来の輝きを損なうことに。

また、使用による細かな傷は、貴金属のツヤっとした光沢を曇らせてしまいます。

汚れや傷を完璧に防ぐことはできないため、日々のお手入れが大切です。

ここでは、代表的なジュエリーのお手入れ方法を4種類ご紹介します。
まずは実践しやすい「乾拭き」から。

乾拭き【お手入れ難易度:★】


ジュエリーの購入時「使用後は柔らかい布で拭いてから保管してくださいね」という言葉とともに、小さな布を渡された経験はありませんか?

もっとも手軽に実践できる「乾拭き」
お手入れ方法は、乾いた柔らかい布でジュエリーを磨くだけ。

ジュエリー使用後に乾拭きを行うことで、汗や皮脂汚れの蓄積を防ぎます

また、パールなどの柔らかく傷がつきやすい宝石のお手入れにも適しています。

気軽に取り入れられるお手入れ方法なので、持っている宝石の種類がわからないという場合にも取り入れられるお手入れ方法です。

注意点は三点。

まずは、磨く際に力を入れすぎないこと
軽い乾拭きで汗や皮脂汚れは落ちます。

蓄積された汚れに関しては、後述の超音波洗浄器や中性洗剤を用いて除去してください。

つぎに、セーム革やメガネ拭きに用いられているマイクロファイバーなどの滑らかな布を用いること

タオルなどの荒い繊維の布は貴金属の表面を傷つけたり、宝石を留めている爪に引っかかったりするためです。

最後に、布の清潔さを保つこと

汚れが付着したままの布で乾拭きを行うと、汚れを防ぐどころかさらに汚れを付着させてしまうためです。

それぞれの布の特性に合わせて、布のお手入れも行なってくださいね。

ジュエリー専用クロス【お手入れ難易度:★】


「乾拭き」と同じく布を用いるのが「ジュエリークロス」でのお手入れ。
用いる布の種類も異なりますが、お手入れの目的が異なります。

「乾拭き」が汗やホコリ、皮脂などの汚れの付着を除去すること。

「ジュエリークロス」は研磨剤入りの布でジュエリーを磨き上げ小傷をとり、貴金属の光沢や本来の色をとり戻すことを目的としています。

もちろん磨く過程で汗やホコリなどを除去することができますが、研磨剤で傷めたくない素材や宝石への使用は厳禁。

ゴールドとプラチナ、シルバーと素材ごとに販売されている専用クロスを購入してください。

注意点は三点。

まずは、燻し加工のシルバージュエリーに用いないこと
研磨剤で磨くと、燻し加工が落とされてしまいます。

参考記事:夏の終わりにシルバーのメンテナンスを。変色・黒ずみはどう手入れする?

つぎに、マット加工やサテン加工などのジュエリーの手入れは避けること
鏡面加工以外のジュエリーに用いてしまうと、表面の加工を損なってしまいます。

溝の汚れを取りたいということであれば、専用クリーナーや中性洗剤、超音波洗浄器でお手入れを。

最後に、めっき加工のジュエリーの手入れは避けること
研磨剤入りのクロスで磨き続けることで下地の金属が露呈してしまう恐れがあります。

傷が気になる場合は、磨き直しと再めっきをブランドに依頼することをおすすめします。

中性洗剤【お手入れ難易度:★★】


家にあるものを使用してジュエリーのお手入れを行うこともできます。

用意するのは中性洗剤とぬるま湯、柔らかいブラシ

35〜40℃ほどのぬるま湯に中性洗剤を溶かし、ジュエリーをつけ置きします。

15〜30分後、ジュエリーの汚れが気になる部分をブラシでこすった後、すすいで水分を拭ってください。

また、ジュエリー専用クロスでのお手入れ後、隙間に入った研磨剤も落とせるので、数回に一度を目安にお手入れを行なってくださいね。

注意点は一点。

基本は地金ジュエリーのお手入れと考えてください
ダイヤモンドは問題ありませんが、パールやターコイズなど、中性洗剤や水を使用したお手入れが推奨されていない宝石もあります。

ジュエリー専用クリーナー【お手入れ難易度:★★】

もっとも短い時間でお手入れができるのが「ジュエリー専用クリーナー」。

「ジュエリー専用クロス」と同様、素材ごとに適した液体クリーナーが販売されています。

ジュエリーを液体クリーナーに浸し、汚れが気になる部分を柔らかいブラシで磨きます。
その後、すすいで水分を拭ってください。

地金ジュエリー、特にチェーンパーツのジュエリーのお手入れに適しています。

注意点は二点。

まずは、クロスと同様の理由で燻し加工のシルバージュエリーに用いないこと

つぎに、浸す時間に注意すること

商品ごとに異なりますが、浸す時間が10秒と短いものもあります。
汚れを分解する洗浄成分が入っているため短時間で汚れを除去できますが、宝石を傷めてしまうことも。

使用前に説明書をよく読み、対象となる宝石がセッティングされているジュエリーの洗浄には用いないようにしてくださいね。

POINT

  • 汗やホコリなどを除去したいなら「乾拭き」「中性洗剤」「ジュエリー専用クリーナー」
  • 汚れの除去のほか、小傷を取りたいなら「ジュエリー専用クロス」
  • 宝石の種類にあわせたお手入れ方法を選択

超音波洗浄機を用いたお手入れ方法もありますが、まず機械を選ぶことからはじめなければいけないため、別の記事で詳しくご紹介しますね。

ではここでおさらい。
ジュエリーのお手入れの基本は「使用後の乾拭き」

傷やめっきの剥げなど、使用に伴う小傷は購入店に相談するのがベター。

宝石がセッティングされているジュエリーに関しては、宝石の硬度や特性にあったお手入れ方法を調べてから、お手入れを行なってくださいね。

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