「一生モノのジュエリー」を購入するとき、基本的にはゴールドやプラチナを検討することが多いのではないでしょうか。
長く身につけるものだから高価な素材を選ぶ。
もちろんそれも間違いではありません。
しかし、もう少し踏み込んで「どのように身につけたいか」でジュエリーの素材を選ぶと、後悔のない選択につながります。
「一生モノのジュエリー」を手に入れたいと思ったら。
「ゼロからはじめるジュエリー選び」を通して、あなただけの「一生モノのジュエリー」を探し出してみませんか?
第二回目は「素材」の選び方をお届けします。
「一生モノのジュエリー」の素材は「方向性」「着用頻度」「予算」を重視
「どのように身につけたいか」とは、「そのジュエリーを身につけることで、どんな自分を演出したいか」ということ。
具体的なアイテムが決まっていなくても構いません。
「自分を象徴するジュエリーを探している」であったり、「仕事中も身につけられるネックレスが欲しい」など、「一生モノのジュエリー」で叶えたい自分の姿を考えてみましょう。
ここでは3つのポイントから、「一生モノのジュエリー」素材選びのヒントを。
方向性
まず考えるのが「一生モノのジュエリー」の素材選びの方向性。
いったん手持ちのジュエリーたちを並べてみましょう。
何色のジュエリーが多いでしょうか。
石の大きさは?デザインは?
もちろんこれから集めるだとか、すでに持っていたファッションジュエリーとは別のテイストで集めたいと思われる方には不要な作業だと思われるかもしれません。
しかし、ここで重要なのはこれから「一生モノのジュエリー」を選ぶために、自分の好みや似合うかどうかを再確認すること。
経験則に基づいた「似合う/好き」だけでなく「似合わない/嫌い」を知ることで、「一生モノのジュエリー」選びの成功につながります。
よく着けているもの、買ったもののあまり活用していないものを再確認してみましょう。
着用頻度
つぎに着用頻度。
毎日身につけるのか、たまにしか身につけないのか。
毎日身につけるのであれば、日常生活の使用に耐える素材を優先して選ぶと良いでしょう。
特にリング。
ピアスやネックレスといったアイテムと比べモノと接触する頻度が高く、「強度」は重要な指標です。
たとえば合金を加えない純粋なゴールドやプラチナは柔らかく、日常使いには適していないため、ジュエリーの素材としては不向き(※)。
リングであれば、指の曲げ伸ばしにより変形してしまうこともあります。
そのため、K18やPt900といった、割金を混ぜた金合金・プラチナ合金がおすすめ。
たまにしか身につけないのであれば、変色しづらい純金ジュエリーを選択するのも良いかもしれませんね。
※純金ジュエリーでも鍛造製法で作られているなど、製法によっては例外となるジュエリーもあります
予算
さいごに予算。
同じゴールドでもK18とK10では色味はもちろん、価格が異なります。
K10は合金の割合が高いため、K18と比較して変色しやすい素材といえます。
割金比率が高くなるほど変色しやすくなるため、こまめなお手入れが欠かせません。
しかし、その分K10は手頃な価格で手に入れることができるため、気軽に使いたいという場合におすすめです。
シルバーも同様。
シルバージュエリーは、金属が黒くなる「硫化(りゅうか)」という現象が起こります。
これは酸化ではなく、空気中の硫化水素と化合して黒くなるため、こちらもシルバークロスやクリーナーを用いての定期的なメンテナンスが欠かせない素材。
ただし、ホワイトゴールドやプラチナと比較して、シルバーならボリュームのあるジュエリーを手頃に楽しめるメリットがあります。
なんでもK18が良いというわけではなく、予算や使用シーンに応じてアイテムごとに予算を決めましょう。
また、同じK18でもブランドによって価格が異なるため、ブランドごとのアイテム比較をしてみるのも良いですね。
「一生モノのジュエリー」におすすめの素材は「Pt950」「K18YG」
「一生モノのジュエリー」の素材を選ぶなら、まず方向性を決めること。
つぎに着用頻度をイメージし、さいごに予算を決めることが大切と述べました。
とはいえ、20年30年後も身につける「一生モノのジュエリー」として考えるのであれば、「Pt950」「K18YG」がおすすめ。
その理由のひとつが、金属アレルギーの引き起こしにくさ。
比較的金属アレルギーを引き起こしにくいといわれているゴールドとプラチナジュエリー。
しかし、金属アレルギー反応を示してしまうこともあります。
その理由は割金(わりがね)。
もちろん、ゴールドとプラチナそのものに反応してしまう体質の方もいらっしゃいますが、多くはゴールドとプラチナ以外の金属、割金に反応して引き起こされます。
そのため、ある程度の硬さがあり、割金の比率が少ない「Pt950」「K18YG」が「一生モノのジュエリー」の素材としておすすめなのです。
体質も変わるため、必ずしも正解とはいえませんが、ひとつの目安としてくださいね。
POINT
- 「一生モノのジュエリー」の素材は「方向性決め」「着用頻度」「予算」を抑える
- おすすめは「K18YG」と「Pt950」
- 気軽に使用したい場合やボリュームのあるデザインならK10やシルバーもおすすめ
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。