コラム

「大人可愛い」とは?ファッション・会話・メール…「かわいい」の素敵な言い換え例【大人のおしゃれ用語vol.3】

洋服や小物、着こなしなど、ファッションのテイストを表すときに使われる「大人可愛い」という言葉。

なぜ「大人」がついているのでしょうか?

それは「可愛い」という言葉の持つ幅広い意味のためかもしれません。

今回は、大人女性と「可愛い」という言葉の付き合いかたについて考えてみたいと思います。

kawaiiは世界共通の褒め言葉

「可愛い(kawaii)」はいまや、日本発のキャラクターやコンテンツの代名詞として、世界共通語となりました。

レディー・ガガなどのセレブたちが、ハローキティのグッズを愛用する姿を見たことがある方も多いのではないでしょうか。

モノや洋服に対しても、人にもペットたちにも、幅広い意味で使えて便利な「可愛い」という言葉ですが、一時期は「なんでも”カワイイ”と形容してしまう若者たち」として社会問題のように取り上げられたこともありました。

辞書で引いてみると、もともと「可愛い」には次のような意味があります。

  1. 深い愛情をもって大切に扱ってやりたい。
  2. 愛らしい魅力をもっている。
  3. 幼さが感じられてほほえましい。小さく愛らしい。
  4.  殊勝なところがあって愛すべきである。
  5. かわいそうだ。ふびんだ。 (Web大辞林より)

上の「可愛い」の対象はおもに「子供・小動物」、2.については「若い女性」、4.は人間全般とされています。

つまり、多くの場合「かわいい」は自分よりも年下で弱い立場の相手、またそれを連想させる事柄に向けて抱く感情や印象のことをいうわけですね。

ファッション用語の「大人可愛い」はどんな意味?

さて、「可愛い」が「幼いものや保護すべき対象を表す記号」だとしたら…成熟した大人に向かって「可愛い」とほめるのは、失礼なことでは?と考えてしまいますよね。

また大人女性が「可愛い洋服」を身につけるのは「私は精神的に幼く未熟です」というサインになってしまうのかもしれません。

しかし、一方で「なぜ年齢が上がったら可愛いものを身につけてはいけないの?」「何を着ても自由じゃない?」という意見も当然あります。

そこで、近年、ファッションの世界では、「可愛さもありつつ、成熟した大人の女性が着ても違和感がない」洋服やアイテム・着こなしを「大人可愛い」と呼ぶことが増えました。

大人可愛いファッション・着こなしには、具体的にはこんな特徴があります。

  • フリルやパフスリーブは大人っぽく
  • ピンクや水色などはスモーキーなトーンで
  • ガーリーなデザインはモノトーンで
  • 花柄はクラシカルなものを

フリルやパフスリーブは大人っぽく

フリルやパフスリーブなど、子供服・少女の服に多いディテールは、ボリュームをおさえるなどして大人っぽく仕上げたアイテムがおすすめです。

クリアなピンクやブルー→スモーキーパステル

「可愛い」の代表カラー、ピンクや水色などはスモーキーなトーンを選ぶと大人可愛く。

 

ガーリーなデザインはモノトーンで

リボンやギャザーなどのガーリーなデザインはモノトーン系のカラーを選ぶと、子供っぽくなりすぎずバランスが取りやすくなります。

 

「モノトーン」とは?40代・50代の大人女性がおしゃれに着こなすコツ

クラシカルな花柄

花柄はポップなものではなく、クラシカルなイメージを選ぶと大人らしい可愛さを満喫できそう。

 

「可愛い」以外の褒めかたは?言い換えの例

誰かに対して、あるいは洋服や小物を選んでいるとき、本当に「小さくて愛おしくて守ってあげたい」と感じているなら「かわいい」と言うのはもちろん問題ありません。

でも、もし他の言い方が分からないせいで「かわいいね!」と言ってしまっていて、そのせいで「幼い・未熟」というメッセージを伝えてしまっているとしたら…適切な言葉に言い換えたほうがいいかもしれませんよね。

では具体的にはどんな風に言えばいいのでしょうか?

ここでは、場面ごとのおすすめの言い換えを紹介します。

お店で服を選んでいるとき

アパレルのショップで気になる服を手に取っていると、店員さんが「それ人気なんですよ」と声をかけてくることがありますよね。

その時、決まり文句のように「かわいいですよね~」と答えているなら、他にこんな言い方もあります。

  • 「素敵ですよね」
  • 「いいデザインですよね」
  • 「きれいですよね」
  • 「〇〇(色、柄、シルエット、手触りなど)がいいですよね」

初対面の人との会話

初対面の相手との会話のきっかけに、相手のファッションや持ち物をほめることがあります。

その時、相手が大人の女性であれば、「かわいい」のかわりに

  • 「素敵な〇〇(アクセサリー、ネイルなど)ですね」
  • 「おしゃれな〇〇ですね」
  • 「きれいな色のニットですね」
  • 「〇色、すごくお似合いですね」

と言い換えてみてはいかがでしょうか。

もちろん、シックなファッションに、1点だけ小鳥のアクセサリーをつけているなど「かわいいですね!」がぴったりなケースもあります。

ほめるときに「どう素敵なのか」と少しだけ立ち止まって考えてみると、きっと最適な言葉が見つかるはずですよ。

友人・知人との会話で

久しぶりに会った友人とおしゃべりしていて、「相変わらず素敵だな」と感じたり、ちょっと落ち込む出来事があったと聞いて「励ましてあげたい」と思ったりすることもあるのでは。

友人同士なら「かわいい」も十分アリかもしれませんが、次のように言い換えてみるのも良さそうです。

  • 「笑顔がすてき」
  • 「いくつになってもチャーミング」
  • 「相変わらずカッコイイね」

メールなど文章の中で

会話ではなかなか使わない以下のような言葉も、メールや手紙であれば、あなたがどんな風に感じたのか、より印象が伝わるのではないでしょうか。

たとえば、仕事関係のパーティーに参加し、記念品にいただいたガラス小物のことをお礼状に書く場合、

「かわいい記念品をありがとうございました」

でも良いのですが、

可憐なガラスのオブジェをありがとうございました」

も良いと思いませんか?

他にも、書き言葉に使える「かわいい」の言い換えには以下のようなものがあります。

  • 魅力的
  • 魅了される
  • 愛らしい

ファッションでも人相手でも、あなたの感じたことやどこが印象的だったのかを掘り下げてみて、ぜひ「かわいい」以外の褒め言葉を増やして行ってくださいね。