コラム

カジュアルとは?オフィスカジュアルやきれいめカジュアルの意味【大人のおしゃれ用語vol.2】

「カジュアルな服装」と聞くと、あなたはどんなファッションを思い浮かべますか?

Tシャツ、デニム、スニーカー…動きやすくて楽なアイテムが浮かぶと思います。

ただ、あらためて「カジュアルってどんな服装?」と言われると、考えたあげく「…カジュアルな感じの服装…」としか言えないのではないでしょうか(笑)。

それほど私たちに定着している「カジュアル」ですが、「〇〇カジュアル」と呼ばれる着こなしは意外と範囲が広く、仕事場や行事などで「カジュアルな服装で」と指定・ドレスコードがあった場合、具体的にどんな服を着ればいいのか迷ってしまうかもしれません。

今回は、そんな幅広いファッション用語「カジュアル」について解説します。

「カジュアル」の意味やアイテム、反対語は?

まずは、広い意味を含めた「カジュアル」の意味を解説します。

カジュアル=「何気ない・無造作な」

カジュアル(Casual)は英語で「気軽な・なにげない・無造作な」といった意味を持っています。

ファッションの世界では「格式ばらない」「形式にこだわらない」「リラックスした」という意味合いで使われることが多く、デニムやカットソー、スウェット、スニーカーなどが代表的なアイテム。

反対語は「フォーマル(formal)」で、場面に応じた形式や格式が定まっているファッションを指します。英語では「カジュアル」を言い表すときに、フォーマルの反対語である「informal」を使うこともあります。

ベースボールキャップやチェックのコットンシャツなどに代表される「アメリカンカジュアル」は略して「アメカジ」、ダメージデニムやロゴ入りのTシャツなどが特徴のストリートファッションを基調とした「ストリートカジュアル」を略して「ストカジ」などということも。

今のアラフォー以上の世代なら、学生時代には金ボタンの紺ブレザーに白いシャツ、ブルーデニムを合わせた「渋カジ」(=渋谷系カジュアル)を着こなしていた…という方もいるのではないでしょうか?

ファッション以外でも「カジュアル」は堅苦しくない場面や、気取らない雰囲気を表すときによく登場し、

  • ビジネス:カジュアルな面談、カジュアルな提案
  • 飲食店:カジュアルな雰囲気のスポーツバー
  • イベント:カジュアルなパーティー

といった使われ方をします。

オフィスカジュアル・きれいめカジュアル・大人カジュアルとは?

もともとカジュアルファッションといえば、冠婚葬祭などのフォーマルな服装や、「オン」=仕事で着るビジネススーツなどの対極として、「オフ」つまり休日のファッションとして選ばれるものでした。

しかし、近年では働き方や価値観の多様化にともない、そのオンとオフの中間の服装も求められるようになってきました。

オフィスカジュアル

女性社員向けの制服を廃止する会社が増えた結果、オフィシャルな場にふさわしいきちんとした見た目を保ちながらも、機能的で動きやすいパンツや、ジャケットよりも肩のこらないニットなどを組み合わせた「オフィスカジュアル」が登場しました。

きれいめカジュアル

旅行、お花見、ドライブ、子供連れのお出かけなどには、動きやすく汚れやシワが目立ちにくいカジュアルウェアが便利ですよね。

ただ、日頃からスカートやブラウス・ワンピースなどフェミニンな服装が多い人は、急にカジュアルな服装をしようとしても、手持ちのアイテムが揃わない、好みに合わない、似合わない…などの理由で戸惑ってしまうことも。

そこで、全身カジュアルで固めるのではなく、いつものワンピースにカジュアルなパーカを合わせたり、足元だけをスニーカーに変えてみたりすることで、印象を大きく変えずにカジュアルダウンする着こなしを「きれいめカジュアル」と呼ぶこともあります。

また、アイテムそのものはジャケットなどフォーマル寄りであるものの、ディテール(細部)にメッシュなどスポーティな要素や、ミリタリー風のベルトやポケットなど、カジュアルで活動的な要素が取り入れられているファッションも「きれいめカジュアル」と呼ばれます。

大人カジュアル

多くのカジュアルなアイテムは、「動きやすい」「汚れた時にざぶざぶ洗える」といった特徴があります。

これらは子供服の特徴と同じであることからも分かるように、全身をカジュアルアイテムで統一すると、往々にして子供っぽくなってしまう可能性も。

そこで、カジュアルアイテムでありつつも、デザインをよりすっきりとシンプルにした「大人カジュアル」を目指すアイテムもたくさん登場しています。

子供っぽくなりがちなアイテムの代表「ロゴ入りTシャツ」も、シックな色味と高め位置に入ったロゴ、抜け感のあるドロップショルダーなど、大人向けのデザインを選べば失敗なし。

また、色の数を増やさずワントーンから2色くらいのグラデーションで揃えると、カジュアルなアイテム同士の組み合わせでも上品にまとまります。

レザー・シルク・カシミヤなど、上質な素材を使ったアイテムをどこかに取り入れるのも大人カジュアルのコツですね。

POINT

  • ファッション用語の「カジュアル」とは、「格式ばらない」「形式にこだわらない」「リラックスした」という意味合いの服装やアイテムをさす
  • カジュアルの反対語は「フォーマル」
  • 完全なカジュアルファッションだけでなく、ほどよく取り入れた「オフィスカジュアル」「きれいめカジュアル」「大人カジュアル」もおすすめ