オランダを代表する老舗ジュエリーブランドといえば「Royal Asscher(ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド)」。
日本での知名度はあまり高くありませんが、英国王室の「カリナン・ダイヤモンド」と深い関係がある、世界的に有名なジュエラーです。
また「ロイヤル・アッシャー・カット」を生み出すなど、ジュエリー好きなら「アッシャー」の名は一度は耳にしているはず。
【ジュエリーブランドの名品】第三十回目は「Royal Asscher(ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド)」。
「ロイヤル」を冠する、唯一無二のダイヤモンドジュエラーをご紹介します。
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドの特徴とその歩み
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1854年、オランダ・アムステルダムにて創業。
2024年に創業170周年を迎える「ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド」。
ダイヤモンド業界ですでに職人として有名であったジョセフ・アイザック・アッシャーが創業者です。
「ロイヤル」を冠するアッシャー・ダイヤモンド
現代ではさまざまな商品名に冠される「ロイヤル」。
しかし、オランダでは非常に格式の高い言葉であり、その業界を担う会社にオランダ王室から授けられる特別な称号。
1980年に、そして2011年と合計二回、王室から「ロイヤル」を賜ったダイヤモンド業界のリーディング・カンパニーとして、「ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド」は圧倒的な存在感を放っています。
1905年に発見された「カリナン・ダイヤモンド」の見事なカットからはじまり、クラフツマンシップを高め続けたからこそ得られた名誉。
エリザベス女王や昭和天皇など各国の首脳も訪問。
「ゴールデンブック」という来賓者名簿には、数々の著名人が名を連ねているとされています。
「ロイヤル・アッシャー・カット」の誕生
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ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドを語る上で欠かせないのが、1902年に開発された58面体の「アッシャー・カット」。
「アッシャー・カット」は、正方形の角をエメラルド・カットのように落とした八角形が特徴。
ラウンドとはまた異なる、シャープでエレガントなそのシルエットに惹かれる方も多いことでしょう。
更なる輝きを求めて、研究と改良の積み重ねにより2000年に開発されたのが「ロイヤル・アッシャー・カット」。
主流なダイヤモンドのカット「ブリリアント・カット」が通常58面体なのに対し、「ロイヤル・アッシャー・カット」は74面体。
多くのファセットはより光を取り込み、強い輝きを放つ要素とされています。
また、それらのカットを活かす原石選び、独自のプロポーション比率など、創業からダイヤモンドの研磨を行う会社だからこそ「ロイヤル・アッシャー・カット」を生み出せたのです。
また、あまり知られていませんが、トリリアント・カットの生みの親でもあります。
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドを代表する名品
ダイヤモンドと向き合い、ダイヤモンドと生きてきた「ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド」。
ここでは三つのラインをご紹介します。
ロイヤル・アッシャー・シグニチャーカットコレクション(ROYAL ASSCHER SIGNATURE CUT COLLECTION)
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「ダイヤモンドを最も輝かせたい」、そんなブランドの意志と情熱を体現したのが「ロイヤル・アッシャー・シグニチャーカットコレクション」。
ブランドを象徴する「ロイヤル・アッシャー・カット」をあしらったジュエリーたち。
一段階上のダイヤモンドの輝きを堪能したい方におすすめのコレクションです。
スターズバイロイヤル・アッシャーコレクション(STARS BY ROYAL ASSCHER)
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自然の荘厳さの象徴である星からインスピレーションを得たのは「スターズバイロイヤル・アッシャーコレクション」。
ダイヤモンドが透明なドームの中で踊る様は、星の煌めきそのもの。
遊びがありながらもエレガントな大人のためのスターモチーフジュエリー。
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ダイヤモンドにブルー・サファイア、ピンク・サファイアを加えたコレクションはオーロラを表現しています。
クリアからブルー、ピンクに移ろう色は、オーロラの揺れを思い起こさせますね。
「スターズバイロイヤル・アッシャーコレクション」で使用されているダイヤモンドは多方向から光を集め、輝きを放つ「フローティングダイヤモンド」を採用。
ナインシェイプスコレクション(NINE SHAPES COLLECTION)
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世界最大のダイヤモンドの原石「カリナン・ダイヤモンド」からインスピレーションを得た「ナインシェイプスコレクション」。
カリナンは大小さまざまな大きさの9つのダイヤモンドにカットされ、「ナインシェイプス」はその9つのカリナン・ダイヤモンドのシェイプ(形)を象っています。
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マーキスカット、クッションカット、ペアシェイプカットといった、美しいシルエットの組み合わせは優美に流れるロングネックレスに仕立てて。
センター部分の透かしがあることで軽やかな印象となり、合わせる洋服を選ばない一生もののジュエリー。
POINT
- 1854年、オランダはアムステルダム創業の「ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド」
- 1980年と2011年、オランダ王室から「ロイヤル」の名を授けられた
- 「トリリアント・カット」に74面体の「ロイヤル・アッシャー・カット」を開発
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。