鉱物・宝石が好きなら一度は訪れてみたい「ミネラルショー」。
SNSやテレビなどのメディアからミネラルショーの存在を知ったという方もきっと少なくないでしょう。
しかし、興味を持ってもいざミネラルショーに足を運ぶとなると不安ですよね。
初心者だからこそ知らないこともたくさんありそう…。
今回は「ミネラルショー」についての基礎知識。
イベントの意味、主な開催場所やミネラルショー初心者がおさえるべきマナーなど、より楽しむためのポイントをお届けします。
ミネラルショーとは。意味、開催場所
そもそもミネラルショーとはどのようなイベントなのでしょう。
まずはミネラルの意味から。
ミネラルショーの意味
ミネラルは英語で「mineral」。
鉱物・鉱石などの無機物を意味します。
ミネラルショーの「ミネラル」も同様、鉱物を扱うことが由来。
ちなみに宝石も鉱物の一種であり、「美しさと耐久性、希少性を兼ね備えた価値の高いもの」が宝石として認められます。
ところで、ミネラルショーとミネラルマルシェ、何が違うのでしょうか?
ミネラルショー、ミネラルマルシェ、ミネラルフェスタ、ミネラルマーケットなど…イベントの名称はさまざま。
どれも「ミネラル」を冠しており、すべて鉱物・宝石の展示即売会を指します。
名称が異なるのは主催者が異なるため。
開催場所や規模、特徴もそれぞれです。
あるミネラルショーでは鉱物がメインであったり、また別のミネラルショーではジュエリー・アクセサリーなどの既製品を取り扱うショップも出展しているなどの違いがあります。
「ミネラル」だけでなく、それにまつわる製品も展示・販売されています。
業者向けだけでなく、一般消費者の入場も可能としているミネラルショーも増加傾向。
そのため、目的に応じてミネラルショーを選ぶと良いでしょう。
オーダー用の宝石を探したいなら「ルース(裸石)」を扱うショップが多いかどうかをチェック。
観賞用の原石が欲しい場合も同様です。
世界最大のミネラルショー「ツーソン・ショー」
国内外の様々な場所で開催されているミネラルショー。
世界中でもっとも知名度の高いのはアメリカのアリゾナ州・ツーソンで開催される「ツーソン・ショー(Tucson Show)」です。
出店業者数はなんと約4,000。
国内最大級のミネラルショーで400〜500と考えると、どれだけ規模が大きいか想像しやすいのではないでしょうか。
開催場所もビルのいちスペースではなく、ツーソン市内の至るところで開催。
ホテルや会議室、イベントスペースなど会場が点在しており、市をあげて開催しているビッグイベントなのです。
開催時期は毎年1月から2月、そして9月。
その直後に日本で開催されるミネラルショーでは、ツーソンにて買い付けされた鉱物・宝石を数多く手に取ることができます。
国内で開催されるおもなミネラルショー
規模の大小はあれど、一年を通して全国各地で開催されているミネラルショー。
出店数が10程度から400まで様々ですが、初心者であれば規模が大きいミネラルショーをおすすめします。
以下は出店数が概ね100を超えるイベントの例です。 (※2023年秋現在)
春(3月〜5月)
- ミネラルザワールド石おもしろ会(大阪府)
- ミネラルザワールドin横浜(神奈川県)
- さいたまミネラルマルシェ(埼玉県)
- 大阪ミネラルマルシェ(大阪府)
- 石ふしぎ大発見展(大阪ショー)(大阪府)
- 浅草石フリマ(東京都)
- 東京国際ミネラルフェア(新宿ショー)(東京都)
夏(6月〜8月)
- 名古屋石フリマ(愛知県)
- ミネラルザワールドin横浜(神奈川県)
- みなとみらいミネラルマルシェ(神奈川県)
- 名古屋ミネラルショー(愛知県)
秋(9月〜11月)
- 新潟ミネラルマルシェ(新潟県)
- 石ふしぎ大発見展(京都ショー)(京都市)
- 秋の東京国際ミネラルフェア(IMAGE)(東京都)
- 名古屋ミネラルマルシェ(愛知県)
- 神戸ミネラルマルシェ(兵庫県)
冬(12月〜2月)
- 浅草石フリマ(東京都)
- 東京ミネラルショー(池袋ショー)(東京都)
- ミネラルザワールドin両国(東京)
- 名古屋石フリマ(愛知県)
- 浅草橋ミネラルマルシェ(東京都)
初心者は規模の大きなミネラルショーへ。3つのマナーとは
初心者に規模の大きなミネラルショーをすすめる理由が2つあります。
ひとつめは「比較しやすさ」。
出店数が多いため、同種の鉱物を扱うショップも少なくありません。
大きさやカット、結晶のかたちなどの見た目や価格帯の比較ができるのは、出店数が多いミネラルショーならでは。
ふたつめに「周りやすさ」。
規模が小さければ、出展者と常連のお客さんが話し込んでいたり、ショップの方とお話ししづらいと感じてしまうことも。
その点、規模が大きいミネラルショーは出店数・来場者数ともに多く、ひとつのショップが混んでいても後で見るという選択肢を取れます。
また、周囲の様子を伺いながら検討ができるといったメリットも。
特に目当ての鉱物がなく、とりあえずミネラルショーに行ってみたいなら規模の大きなものから訪れてみてはいかがでしょう。
「声かけ」「落下防止」「無断撮影禁止」のマナーを遵守
ミネラルショーを楽しむために、押さえておきたいマナーが3点。
まず「商品をみたい時には一声かける」こと。
つぎに「商品は落とさないよう、トレイやショーケースの上でみる」こと。
そして「勝手に商品を撮影しない」ことです。
安価なものから高価なものまで様々な鉱物があり、性質も様々。
取り扱いに注意しなければならない鉱物も数多く存在します。
そのため、見たい鉱物がある際には勝手に触らず、手にとっていいか確認を行うこと。
その際、落下を防止するために必ずトレイやショーケースの上において確認しましょう。
撮影に関しては、購入するまではショップの商品のため勝手に撮影せず、撮影可能かどうかをまず確認してください。
POINT
- 「ミネラルショー」は宝石や鉱物、それにまつわる商品の展示即売会
- 初心者におすすめなのは「規模の大きい」ミネラルショー
- マナーは「声かけ」「落下防止」「無断撮影禁止」を意識して
ミネラルショーをより楽しむためのワンポイントアドバイスとして、エコバッグの持参をおすすめしております。
手提げ袋の用意がないショップもあるため、せっかく購入した鉱物を破損から守るためにもあると良いでしょう。
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。