アニバーサリー

コサージュとブローチの違いとは。卒業式・入学式にコサージュは必要?

春、卒業や入学のシーズンですね。

記念すべき式典の日、生徒たちの胸元に、また母として参列する場合のアイテムとしてよく選ばれるコサージュ
そもそもコサージュとはどういう意味?ブローチとの違いは?卒業式・入学式にはぜったい必要なアクセサリーなの?

今回はコサージュとブローチの意味や、卒業式・入学式といったセレモニーでの装いの考え方のヒントをお届けします。

コサージュとブローチの違いとは?

コサージュとは「花飾り」のこと

「コサージュ/corsage」の語源はフランス語の「corsage」。

中世ヨーロッパで女性の胴着を指し、そこにつける花飾りを「bouquet de corsage」(胴着につける花束)と呼んだことから、現代ではコサージュが花飾りを意味する言葉になっています。

もともと花で着飾るのは、病を追い払う、将来の安全や健康を守るといった意味合いもあったそうです。

ちなみに男性が胸につける花飾りは「ブートニアboutonniere」、 フランス語でボタンホールのこと。

本来は生花(本物の花)の飾りですが、現代では主にアーティフィシャルフラワー(造花)、サテン生地やリボンなどの素材も使われています。

ブローチとは「針で留めるジュエリー・アクセサリー」のこと

「ブローチ/broochの語源は古フランス語の「broche」。とがった針、ピンを指します。

もともとは衣服を留める金具に機能や装飾性がプラスされ、針を使って留める、衣服に装着する装身具(ジュエリー・アクセサリー)の総称に発展しました。

なので厳密には、衣服に留める土台の部分はコサージュもブローチ仕様と言えるかもしれません。

現代の一般的な感覚として、コサージュとブローチの違いとは?と聞かれたら、一例としてこんな答え方はいかがでしょう。

  • コサージュ:花飾り。花や葉など自然の形状を模した形状で、立体的。フォーマルな場で使われることが多い。
  • ブローチ:針で留める装身具。自然モチーフから幾何学柄など、デザインやサイズ、素材はさまざま。フォーマルな場から、日常のファッションのアクセントとしても使われる。

▼ブローチの形状や使い方についてくわしくはこちら。

ブローチの付け方と使い方8選。ピンやスティックの違いって?

卒業式・入学式にコサージュは必要?

セレモニースタイルの基本の考え方

さて、ご家族の卒業式・入学式の日が近づき、「親もコサージュは必要なの?」と迷っている方もいらっしゃるのでは。

まずは「卒業式の服装」の記事でも述べた考えを、セレモニーでの装いの基本方針として改めてチェック。

  • 卒業式や入学式は子どもが主役
  • 学校や先生方への尊敬や感謝、子どもたちへの祝福の気持ちを表す

この2点を意識してみましょう。

卒業式、母親の服装は?40代からのマナーとおしゃれな着こなし

卒業式・入学式にコサージュが選ばれる理由とは?

式典にのぞむきちんと感、祝福を表すほどよい華やかさのある装いを意識していきたいセレモニースタイル。

その中で、アクセサリーとしてコサージュが選ばれやすい、ふさわしいと思われるのは以下の理由がありそうです。

・もともと将来の健康や安全を願う意味がある

・子どもたち自身もコサージュを着けて式典に参加するケースが多く、場に調和しやすい

・立体的でわかりやすい花の飾りなので、コサージュ1つで祝福の気持ちをプラスできる

・特に日本では卒業・入学シーズンが「」なのでを連想

・選び方次第で印象が変化。色味のあるコサージュをシンプルでシックな服装のアクセントにしたり、同系色・同素材にして服装になじむ雰囲気に…と魅せ方をアレンジできる

・他にもパールのネックレスやピアスなどを身に着ける場合、ほどよくナチュラルなコサージュはスタイリングとしてバランスがよい

もちろん「コサージュでなくてはならない」という決まりはないので、コサージュのように使えるブローチや、パールジュエリーなどで装うのも素敵です。

卒業式はコサージュ、入学式はブローチ」といった使い分けもできますよね。



▼卒業式・入学式、さまざまなアクセサリーの付け方のヒントはこちら。

卒業式・入学式の母におすすめアクセサリーはパール?コサージュ?

卒業式・入学式にコサージュは必ずあったほうがいい?

卒業式・入学式にふさわしいコサージュ。

「必要」かどうかというよりは、「選ばれやすい特徴がある」アイテムです。

しかし前述の通りコサージュをつけるのは「決まり」ではありません。ブローチもよいですし、さらにはノーアクセサリーという選択も可能です。

例えば下に小さいお子様がいらっしゃる場合、抱っこの時にコサージュを引っ張られたり…と、かえって危険なこともありますよね。当日起こり得る状況をイメージしてみて。

コサージュやブローチ、ネックレスといったアクセサリーを着けない場合、服装でほどよい華やかさをプラスしてみるのも一案です。

整列や写真撮影などの時に目立つのは首回りや胸元なので、フリルやリボンタイなどのディテールのあるブラウスやワンピースを選ぶ、パールボタンの服を選ぶといった方法もあります。

状況に応じて臨機応変に。何よりも気持ちを大切にして、子どもたちの門出を心から祝福する素敵な一日を過ごしましょう。

POINT

  • コサージュは花飾り、主にフォーマルな場で使われる。ブローチは針で留める装身具全般
  • 卒業式・入学式の主役は子どもたち。感謝や祝福の気持ちを表す装いを
  • 卒業入学シーンに選ばれやすいコサージュ。ただし絶対必要ではないので、状況に応じて

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