心躍るカラーを楽しみたいシーズン!カラーに関する用語も気になってきますよね。
最近、注目される「バイカラー」や「ツートンカラー」。何となく意味はわかるけれど、バイカラーとツートンカラーの違いは?3色の場合は何と言う?配色にかかわる用語についてお届けします!
バイカラーとは?ファッションデザイン/宝石での使われ方
そもそも「バイカラー」とは?
バイカラー(bicolor)とは、2つの色、2色の配色という意味です。
1アイテムの中に2色を配置する方法。
服やシューズ、バッグなどのファッションデザインでバイカラーと言う場合は、切り替え部分などの構造を活かして意図的に異なるカラーを配色したデザインを指すことが多いです。
例えばニットカーディガン。衿と前立ては別に仕立てるので、違う色を配色するとアクセントになりメリハリがつきますよね。
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補色(反対の色)を使ってカラフルなコントラストを作ることもできますし、白や黒のトリミングで引き締め効果をはかったり、白×黒などのモノトーン配色もバイカラーで表現されます。
すっきりしたクリアな印象やモダンなリズム感、大胆なメリハリを感じさせるバイカラー。
割合1:1のバイカラーより、どちらかの色の分量がメインとなり、もう1色はアクセントに使われる傾向も。
宝石におけるバイカラー
ちなみに宝石でバイカラーと呼ぶ場合は、自然が生み出した2つの色合いを活かしたもの。
バイカラー・トルマリンなどで有名なトルマリンの語源は「色の混ざった石」という意味。
自然がつくるバイカラーは、色が移り行く美しいグラデーション部分を含むことも多いです。
バイカラーとツートンカラーの違いとは?
ツートンカラーとは。バイカラーとのニュアンスの違い
ツートンカラーとは、正確には「ツートーンカラー(two tone color)」のこと。
これも2配色を指す表現ですが、トーンとは「色調」なので、ツートンカラーという響きは同じ色合いの中で明るさや濃さが違う配色を感じさせる言葉です。
「同系色で濃淡をつける」、たとえば寒色系なら水色とネイビー、暖色系ならベビーピンクとマゼンタ…といったイメージですね。
- バイカラー:意図的にメリハリのある2配色
- ツートンカラー:同系色の濃淡の2配色
…とはいえ、実際はそこまで明確な使い分けはされていないのが現状。バイカラーもツートンカラーもほぼ同義で使っている場合も多いようです。
ちなみにツートンという言葉、もともと1950~60年代によく使われた昭和っぽい表現ですが、最近、髪色などで「ツートンカラー」という言い方が増えています。
髪の場合、もともと髪色の明るさの単位として「トーン」が使われているところからの発展ですね。
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3色の場合は何と言う?英語とフランス語の違い
3色の場合の表現。日本独自のねじれ現象?!
バイカラーは、2配色。では3色を配色する場合は?
英語で「トライカラー、トリカラー(tricolor)」と言います。
でも…「あれ、3色ってトリコロールって言うのでは?」と思ったあなた。そう、日本ではフランス語「トリコロール」のほうが知られているのではないでしょうか。
日本では、2配色と3配色で英仏ねじれ現象(⁈)が起こりがちなのです。
- 2色の配色:英)バイカラー(bicolor) 仏)ビコロール(bicolore)
- 3色の配色:英)トライカラー(tricolor) 仏)トリコロール(tricolore)
トリコロールがイメージさせる「特定の色」とは?
そして、トリコロールとは3つの色、3色の配色という意味ですが、トリコロールといえばある特定の色が浮かぶ方も多いのでは?
「青・白・赤」。フランス国旗の色です。
それぞれ「自由・平等・博愛」を意味すると言われています。
フランス国旗の通称が「トリコロール」ですので、典型的な3配色として広く知られている色なのですね。
「フレンチマリンの流行で、トリコロールが人気…」といった場合のトリコロールは間違いなく青・白・赤の配色を指します。
ちなみに3色以上、多色使いの場合はマルチカラー(multi-color)、多色が現れる宝石の場合はパーティカラーなどともいいます。
POINT
- バイカラーとは2色の配色。意図的にアクセントを効かせたメリハリのある配色が主流
- ツートンカラーは2色の(濃淡)配色。ただバイカラーとほぼ同義に使われることも多い
- 3色の場合はトライカラー(トリカラー)だが、フランス語の「トリコロール」が知られている
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。