2022年、ニュースで「ボディコン」の文字が久々に登場しました。
そもそもボディコンとはどういう意味?何の略?なぜ今また話題にあがったの?
「ワンレン・ボディコン、懐かしい!」と思った方も、「また流行するの?」と思った方も必読!今回はボディコンの意味と基礎知識、新しい潮流について研究してみましょう。
そもそも「ボディコン」とは?
ボディコンシャスを語る上で欠かせないデザイナー、アライア
ボディコンとは、ボディコンシャス(Body Conscious)の略語。
consciousは“意識(自覚)している”という意味なので、ボディコンシャスは「身体(ボディ)を意識している、意識した」という意味になります。
この表現が大きく注目されたのは1980年代。
1981年、チュニジア出身のデザイナー、アズディン・アライアが女性の身体を際立たせるようにフィットしたドレスを発表。
彫刻も学び、優れた職人でもあったアライアの、女性を素敵に魅せる服創りの技。
「まとわりつきの王(The King of Cling)」と呼ばれたアライアのデザインは「ボディコンシャススタイル」として大きく注目され、1984年にはフランスで最優秀デザイナー賞・最優秀コレクション賞を受賞しました。
今見ても何という美しさ!
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日本独自の発展。バブル時代とボディコン
このボディコンシャスからの「ボディコン」というワード、日本では独自の発展をしていきました。
1980年代、日本では週休2日制の企業が増加し「花金(花の金曜日)」という言葉が誕生。1986年には男女雇用機会均等法も施行され、元気に働き週末を楽しむ女性たちの「ボディコン」ファッション、そして80年代後半から90年代前半の「バブル景気」と言われる市況がこの時代の一大イメージとなっていったのです。
「ワンレン・ボディコン」はその語感の良さもあって、当時の女性バブルファッションの表現として広く使われました。
ワンレンとは、ワンレングスの略。段の入っていないように見える重めの髪型を指します。当時はロングのワンレンが主流、ロングソバージュも流行しました。
日本のボディコンは、肩パッド入りのデザインジャケット&スカートスーツなど、重衣料でウエストを絞った構築的なシルエットを作るイメージ。DCブランドブームもあって、「ピンキー&ダイアン」「49AV JUNKO SHIMADA」などが大人気でした。
90年代にはストレッチ感の強いミニワンピースなどが増えて、より「ボディコン」なスタイルに。しかし一方でバブルは崩壊し、やがて本格的な不況時代が到来するのです。
2020年代は「ボディコン」復活?
ビヨンセ、カイア・ガーバー…2020年代の新生アライアに注目!
時は流れて21世紀。
アズディン・アライア本人は2017年に他界。その圧倒的才能が回顧展などで再認識されていきます。
そして2021年にアライアのクリエイティブ・ディレクターとしてピエール・ミュリエが就任。
ジル・サンダーやディオールなどでキャリアを積んだ彼はアライアのヴィンテージ・コレクターでもあるとのこと。
そして、軽やかなエレガンスムード、解放的でヘルシーな気分への希求もトレンドに。
新生アライアの本格的な始動と大きなトレンドのうねりは、新しい「ボディコンシャス」の潮流を感じさせます。
UK版「ヴォーグ」2022年7月の表紙を飾ったビヨンセが着るアライア。
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モデルのカイア・ガーバーも2022年10月「アカデミー・ミュージアム・ガラ」にアライアのシアーなタートルネックボディスーツ&ドレープスカートを纏って登場、大きな話題に!
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アライアは「スーパーモデル」を生み出したデザイナーとも言われていますが、カイアは元祖スーパーモデルであるシンディ・クロフォードの娘。
ヘアメイクも含め、シンディそっくりのグラマラスなムード!
ZARAとのコラボコレクションも展開する彼女は、コレクションレベルからリアルクローズまで影響力の強い存在となりそうです。
「シアータートル」「スキニートップス」に注目!
注目アイテム「シアータートル」「スキニートップス」
「セカンド・スキン」(第二の肌)「ネイキッド・フィット」(裸のようなフィット)などとも言われるボディコンシャスなスタイルの新潮流。
ハイレベルなアイテムと思いきや、意外とリアルクローズにも取り入れやすそう!
今、ほどよい透け感でボディを美しく魅せる薄手のトップスが増加中。
具体的には「シアータートル」「スキニートップス」といったアイテム名で展開されています。
秋冬シーズンにはレイヤードのインナーとして活躍。
シアータートルのレイヤードなら、首元や袖口にカラーを見せたりとニットやスウェットの着こなしも新鮮に。
ツイード素材やダブルジャケットなどをレトロ過ぎずに見せるためにもスパイスとなるアイテムに。
2023年春夏もボディコンシャスなトレンドに注目!
2023年SS(春夏)もこのボディコンシャスなトレンドは拡大しそう。
特に素肌感を感じるヘルシーなシアートップスのレイヤードなど、スタイリングの作り方を工夫してみたいですね。
たとえば2023SSコレクション、MIUMIUのセカンドスキントップのレイヤードコーデはフレッシュな印象!
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色を重ねてグラデーションにしたり、透けた素材の下のインナーの色を見せたり…。手持ちの服をリフレッシュすることもできるシアータートルやスキントップスなどの「ボディコン」アイテム。
薄手素材のアイテムは重ねることで長いシーズン活用できるのも魅力。秋冬から春夏まで「使える」アイテムとして、ぜひコーデに取り入れてみて!
POINT
- 「ボディコン」とはボディコンシャスの略。「身体を意識している」という意味
- 1980年代、アライアの活躍で注目されたボディコンシャスなムード。日本ではバブル時代のファッションを指す言葉としても有名
- 新しいボディコン、シアータートルやスキニートップスは秋冬から春夏まで活用できそう
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。