16歳でトランク職人としての道を歩み始めた少年。
彼の名はルイ・ヴィトン。
パリでバッグ職人として歩みを始めたルイ・ヴィトンの名は、150年以上経った現在まで世界中に知れ渡っています。
現在ではバッグや財布、衣服、フレグランス、そしてジュエリーなどを展開。
【ジュエリーブランドの名品】第二十一回目は「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」。
ブランドのルーツや意外な日本との接点、そして魅力的なジュエリーについてお届けします。
ルイ・ヴィトンのルーツ。トランク職人としてのはじまり
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1854年創業の「ルイ・ヴィトン」。
ルーツは創業年より17年前の1837年にまで遡ります。
ルイ・ヴィトンの今までにない「トランク」
フランスとスイスを分かつジュラ山脈アンシェイ村で誕生したルイ・ヴィトン。
フランスの東部、現在も手付かずの自然が残るこの土地をあとにしたのは16歳の頃。
徒歩で西に向かい、パリに到着したヴィトン。
1837年より「荷造り用木箱製造兼荷造り職人」であったマレシャル氏に師事。
自身も職人として17年間研鑽を積み、アトリエを開いたのです。
そのルイ・ヴィトンの名を一躍有名にしたのがトランク。
それもただのトランクではない、時代の先を見越し作られたトランクなのです。
19世紀半ば、主要な移動手段は馬車や汽車。
蓋が丸型のトランクが主流であったのを、船での移動手段が一般的になることを見越し、平積みできる四角い形状へ。
また、水に浮くよう中身を保護できるトランクを生み出したのです。
旅行者にとって重要な荷を守るため、考案されたのはこれに留まりません。
彼の息子であるジョルジュ・ヴィトンも、今までにはなかったけれど皆が渇望していた要素を加えたのです。
それは錠前のシステムをトランクに付与するというもの。
1886年、旅行用トランクがそのまま厳重な金庫として活用できるよう考案したのです。
荷物を降ろして金庫に入れる必要もなければ、トランク自体を紛失しなければ移動中も安心な画期的な発明。
現在、キャリーケースといえばロック(錠前)付きであることは珍しくもありませんが、それを発明したのはヴィトンだというのだから驚きですよね。
ルイ・ヴィトンとモノグラム
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そしてルイ・ヴィトンを語るとき、外せないのがモノグラム。
「モノグラム(monogram)」とは、2つ以上の文字やその他の記号を重ね合わせたり、組み合わせたりして、1つの記号を形成した文様(Weblio和英辞書より引用)。
ルイ・ヴィトンにおいては、ブランドのイニシャルである「L」と「V」、花、星をあしらった文様を指します。
このモノグラムが発明されたのは1896年。
先に誕生していたダミエの模造品が出回る中、その対策として日本の家紋からインスピレーションを得て生み出されたのです。
現在、モノグラム自体がブランドのシグネチャとなり、様々なアイテムに用いられています。
ルイ・ヴィトンを代表する名品3選
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モノグラムにダミエ。
ルイ・ヴィトンといえば思い浮かべるのはバッグや財布などのアイテムではないでしょうか。
それもそのはずジュエリー部門の開設は2000年代に入ってから。
そのため、他のブランドに比べてジュエリーの印象が薄いかもしれませんが、独自性のあるデザインにはきっと心奪われます。
ここでは三つのラインをピックアップ。
アンプラント(empreinte)
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トランクに用いられるビス(鋲)をモチーフにしたアンプラント。
モノグラム・フラワーのカットを取り入れたデザインはフェミニンな印象に。
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ブランドロゴを組み合わせてヴィトンへの愛を表すアイテム。
ロゴの主張が控えめなイヤーカフはジェンダーレスに身につけられそう。
LVヴォルト
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メゾンを象徴する「L」と「V」を用いたLVヴォルト。
シャープで力強く、そしてエレガント。
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直線が跳ねたようなシンプルなモチーフなのに無骨な印象を感じないのは、カーブも取り入れているため。
ユニセックスな魅力を纏います。
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「L」と「V」を重ねたり、また離して配置することで無限のバリエーションをみせてくれます。
トレンドに惑わされないデザインを好む方に。
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イディール ブロッサム
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モノグラム・フラワーをあしらったイディール ブロッサム。
ルイ・ヴィトンのモノグラムに欠かせない花と星をジュエリーに落とし込んだシリーズです。
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フォルムに丸みを帯びたモノグラム・フラワーは可憐さを身につける人に与えてくれます。
星型のモノグラム・フラワーは繊細な美しさを。
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二つのモノグラム・フラワーとブランドロゴをあしらったネックレスは、ゴージャスでいてまとまりのあるこれぞヴィトンという佇まい。
POINT
- 1854年フランスで創業したルイ・ヴィトン
- 時代の先を見越したトランク制作で一躍有名に
- モノグラムはコピー品対策として誕生、日本の家紋からインスピレーションを得た
- ジュエリー部門の開設は2000年代
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。