もはやファッションに欠かせないビジュー。
シンプルなカーディガンでも、ボタンがビジューであるだけで華やかな印象になりますよね。
普段使いはもちろん、ビジューは結婚式といった晴れの日にも欠かせません。
しかし、ビジューとはそもそも何を指すのでしょう。
どんなデザインがビジュー?
ビーズ、ラインストーンとは違うの?
意外に説明が難しい言葉ですよね。
今回はビジューについて。
語源や定義を探りながら、改めてビジューについて知っていきましょう。
ビジューとは?語源や定義、フランス語と英語、日本語での違い
フランス語と英語で異なる「ビジュー」
実は英語でなく、フランス語であるビジュー。
綴りは「bijou」。複数形は「bijoux」。
末尾に「x」が加えられます。読みは同じです。
英語でも「bijou」という表現は通じます。
しかし、同じビジューでもフランス語、英語それぞれ意味が異なります。
フランス語では「宝石」「装身具」を指す言葉。
英語は完全な対訳というわけではありません。
英語では「宝石」を指す場合には「gem(ジェム)」「jewel(ジュエル)」。
「装身具」を指す場合には「accessory(アクセサリー)」など、ビジューが何を指すかによって対応する言葉が異なります。
英語でbijouという単語を使う場合は「小さくて優美なもの」を表現する例が多いようです。
日本では「装飾パーツ」を意味するビジュー
フランス語でビジューは「宝石」「装身具」を意味するのに対し、日本語のビジューは本物の宝石ではない装飾用のパーツそのものを指す傾向にあります。
英語とも少し異なる捉え方ですね。
ビジューはアクセサリーのパーツとしてだけでなく、衣類やバッグ、靴などの革製品、インテリアなど多様なアイテムに使用されます。
たとえば衣類。
パールがあしらわれたボタンのニットやスワロフスキーが縫い付けられたカーディガンは「ビジューニット」と呼ばれます。
アイテム名の前に「ビジュー付き」とつけられることも多いですね。
日本の中でもブランドやメディアによって定義が異なるビジュー。
大きさや色、素材で定義づけされることもあります。
しかし、個人的には大きさや形、色ではなく、もっと大きなくくりでビジューは定義されるものと考えます。
- 装飾パーツ自体、またはその素材を指す
- 輝きがある(ファブリックや毛糸などは除く)
つまり、ビーズやスワロフスキーなどのラインストーンを使用したボタンはどれもビジューボタンと呼ばれるということ。
刺繍やファブリック(布)などの装飾はビジューとはされないケースがほとんどのため、「輝き」があるかどうかも重要なポイントとなりそう。
ビジューとは特定の素材の名称ではなく、輝きがある、宝石のような素材の総称として、または細やかな輝くパーツが留められたブローチやシューズなどの装飾部分を指す言葉としても用いられます。
日本語で対訳を当てるとすれば(輝きがある、宝石のような)「素材」「パーツ」あたりではないでしょうか。
英語と同じく、シーンによって対応する意味が異なります。
ビジューとコスチュームジュエリーとの違い
英語で「アクセサリー」の意味もあるビジュー。
日本語では先ほど挙げた通り「素材」「パーツ」が適切な対訳かと考えられますが、アクセサリーをビジューと呼ぶこともありますよね。
もちろん正しい定義はないため間違いというわけではありませんが、ビジューがあしらわれたアクセサリーは「コスチュームジュエリー」に分類されるのではないでしょうか。
コスチュームジュエリーとは
現代でコスチュームジュエリーというと、宝石や貴金属を使用しないデザイン性を重視したものを指す傾向にあります。
本物のジュエリーに似せることを目的としたコスチュームジュエリーもありますが、どちらかといえばイミテーションジュエリーとして分類。
使用する素材を限定せず、その素材の特性を活かしたジュエリーをコスチュームジュエリーと呼びます。
ここにはビジューをあしらったアクセサリーも含まれます。
POINT
- ビジューとはフランス語で「宝石」「装身具」を意味する言葉
- 日本ではビジューは装身具の「パーツ」「素材」を指す傾向
- 輝きのある素材の総称がビジュー、そのビジューを使用したアクセサリーはコスチュームジュエリーと分類
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。