ジュエリーの都、イタリア。
ファッションや工芸で有名な国は、古くから宝飾品の産地としてもその地位を確立しています。
BVLGARI(ブルガリ) にPomellato(ポメラート) 、そしてDAMIANI(ダミアーニ)。
三つのなかでは知名度が低いダミアーニですが、ブランドの発祥地であるイタリアでは絶大な支持を得ています。
【ジュエリーブランドの名品】第十九回目は「DAMIANI(ダミアーニ)」。
有名なブランド、俳優とのコラボレーションも盛んなブランドをご紹介します。
ダミアーニとイタリア。ブラッド・ピットとのコラボレーションも?
1924年、イタリアにてその歴史をスタートさせたダミアーニ。
約一世紀に渡ってブランドを存続させることは容易ではありません。
ダミアーニは現在では珍しく、創立者一族によって経営。
副社長には長女であるシルヴィア・ダミアーニと次男のジョルジョ・ダミアーニ。
会長には長男のグィド・ダミアーニが据えられています。
時は遡って1924年。
ブランドの発祥地はイタリア・ヴァレンツァ。
イタリア北部に位置していることもあり、中世では様々な国の支配に置かれることもあった土地です。
そのヴァレンツァは古くから金細工職人の集まる街として知られていました。
創業者であるエンリコ・グラッシ・ダミアーニはヴァレンツァの職人として仕立ての良いジュエリーを生み出す力に長けていただけでなく、世界観を構築する能力を持っていたのです。
オーセンティックからモダンまで。
その幅広いセンスは現在までブランドの細部に宿っています。
ダミアーニとコラボレーション
そしてダミアーニといえばコラボレーション。
過去にたくさんのブランドとのコラボレーションジュエリーを展開してきました。
ここ数年、日本で人気が高まっているメゾン・マルジェラもそのひとつ。
Tabiブーツなどのアイコニックなアイテムを展開するメゾン・マルジェラ。
ダミアーニと同じくイタリア生まれのブランドであり、2008年に発表したコラボレーションジュエリーはコンセプトを「XXLサイズ」としたことからも話題を集めました。
翌年の2009年にはジルサンダー。
ドイツ生まれのブランドですが、拠点をミラノとしていることから縁があったのではないでしょうか。
また、ブランドだけでなく俳優とのコラボレーションも盛んです。
ブラッド・ピットやソフィア・ローレン。
ブラッド・ピットとのコラボレーションライン「ディ・サイド」は現在も展開され、ブランドのシグネチャとなりました。
日本からは中田英寿もクロスデザインの「メトロポリタン」からコラボレーションジュエリーを発表しています。
ダミアーニを代表する名品たち
ハイジュエラーには珍しく、コラボレーションが盛んなダミアーニ。
それでも決してブランドの軸を損なわず、さらなる魅力を生み出してしまうのです。
ここではそんなダミアーニのジュエリーを代表する3つのラインをご紹介しましょう。
マルゲリータ(MARGHERITA)
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魅せられ、その衝動が命あるものを生み出す。
美しいものの多くは、そうしたきっかけによって形をとります。
特に多くの人の羨望の的になるような人物からインスピレーションを受けた名品は数知れず。
ダミアーニからは優雅な花をかたどった「マルゲリータ」。
1900年代初頭、イタリア王室ウンベルト一世の妻、マルゲリータ王妃へ捧げられたジュエリーです。
創業者であるエンリコ・グラッシ・ダミアーニがデザイン。
直線で構成された花は、デフォルメされながらも生命の息吹を感じるような、自然との繋がりを感じさせてくれます。
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三種類のゴールドをベースに、それぞれに映える宝石を組み合わせています。
凛としたダイヤモンドとホワイトゴールド。
華やかなピンクゴールドとブラウンダイヤモンド、アメシスト。
太陽の明るさのイエローゴールドとダイヤモンド、シトリン。
D.SIDE(ディ・サイド)
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ダミアーニのDとダイヤモンドのD。
才気溢れる俳優がアイディアを生み、熟練の職人の手によって世に生み出されました。
ディ・サイドはふたつの離れたリングをダイヤモンドで繋ぎとめた象徴的なデザイン。
その繫ぎとめる姿は絆を表現。
“SIDE”と“DECIDE”の意味を持ち、身につける人のしなやかな強さを称えてくれることでしょう。
BELLE EPOQUE(ベル・エポック)
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そして最後、ダミアーニといえばベル・エポック。
フランス語で「よき時代」の意味を持ちます。
カットの異なる宝石の配置がグラフィカルなデザイン。
ストレートアームのリングやクロスが男性に人気の高いジュエリーです。
POINT
- 1924年イタリア創業のダミアーニ
- 創業時から一族経営が続いており、現在は三姉弟を中心にブランドを運営
- コラボレーションも盛んで、メゾン・マルジェラやブラッド・ピットが関わった
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大学卒業後、ジュエリー専門学校にてメイキングとデザインを学ぶ。ジュエリーセレクトショップ・百貨店にて販売員経験あり。あなたとジュエリー・アクセサリーとの距離を縮める記事をお届けします。