オーバーサイズの引き締め効果に、股上の深いボトムに…最近のファッション、ベルトを使ったコーデが注目されています。
今回は「ベルトの名前や選び方がよくわからない…」という方に、改めてレディース向けベルトの種類や素材、幅…「細ベルト」「太ベルト」による印象のポイントといった基本をおさらい。
ベルトコーデに役立つレディースベルトの基礎知識をお届けします!
よく使われるベルトの種類、名前や特徴は?
服飾における「ベルト(belt)」とは帯状・ひも状で主に胴か腰に巻かれる留め具の一種。締める強さや径が調整できるようになっています。
衣服を身体に留め、サイズ調整やウエストマークができる実用性と、ファッションのアクセントという装飾性を兼ね備え、コーデに役立つアイテムです。
レディースファッションによく使われるベルトの種類と名称、特徴をピックアップしてみました。
プレーンベルト(ドレスベルト)
プレーンベルトはいわゆる「ベルト」の原型。帯側に穴をあけピン式のバックルで留める形状で、オフィスからカジュアルまであらゆるシーンに使える基本のベルトです。
バックル(buckle)は日本語では尾錠(びじょう)といいます。
一つ穴の場合は「シングルピンバックル」。
二つ穴の場合は「ダブルピンバックル」を使い、「ダブルピンベルト」「ギャリソンベルト」等と呼ばれます。ホールド力が高まり、ベルトも太くなるのでよりカジュアルなイメージに。
リングベルト
DリングやOリングといった2つのリングを使い、ベルトを引き締めることで留めるリングベルト。
柔らかめの素材を使うことが多いので比較的カジュアルな印象になります。
メッシュベルト
メッシュ状に編まれた帯(主に革)を使い、好きな位置で留められるメッシュベルト。
こちらも比較的ラフでカジュアルな印象に。
GIベルト(ガチャベルト)
GIベルトはローラーバックルを使いベルトを挟み込んで固定するベルト。自在に好きな位置で留められます。布テープで作られることが多く「布ベルト」と呼ばれることも。
GIは米国陸軍兵士の俗称で、米軍の機能的なベルトから発展しました。ミリタリー、ワーク、ストリート系のカジュアルイメージで、ベルト先を長く垂らすスタイルも人気。
ビットベルト
馬具から生まれたビットモチーフの金具をバックル部分に使ったビットベルト。
フロントがすっきりおさまるビットデザインは上品で洗練された印象になります。
バックルレスベルト
「バックルレス(バックル無し)ベルト」は、バックルを使わず、ベルトに切り込みや穴を作って留めるタイプや、身体の正面にバックルがなくサイドや背面で留めるタイプのデザインベルト。
ゆるやかに締めるナチュラルなスタイルに合わせるタイプが多め。
子供用ベルトから大人用にも広まった、ベルトループにホックで留めるゴムベルトもバックルレスベルトの一種ですね。
サッシュベルト
サッシュ(sash)とは幅の広い装飾用の帯状の布。
サッシュベルトは男性の夜の準礼装で使うカマーバンドに似た形状で、本来は帯のように巻いたり結んで使う長い飾り布を指しました。日本の着物の帯もサッシュベルトの仲間といえます。
今は素材も布だけでなく皮革、ゴム…と広がり、バックルなどと組み合わせるタイプもあり、デザインやテイストは多様化しています。
固定する金具がなく、結ぶことで締めるベルトは「タイ(結ぶ)ベルト」とも言います。
コルセットベルト
コルセット(corset)は歴史的な女性の補正用下着。
映画「風と共に去りぬ」で主人公のスカーレットがマミーにコルセットを締め上げてもらっていたシーンが印象的!
身体に負担のかかる窮屈なコルセットは20世紀には衰退していきました。(現代のコルセットと言えば、主に医療用として使われているものを指します。)
コルセットベルトとは、コルセットを服の上からつけられるようにした幅広ベルトのこと。
今ではファッションアイテムとしての位置づけで、ウエストやボディを強調するシルエットを作れるコルセットベルト。
クラシックなイメージのあるレースアップディテールを生かしたデザインから、バックル付き、ストラップやハーネス付き、ストレッチ素材使い…とバリエーションが拡大しています。
チェーンベルト
チェーンベルトは金属製のチェーンや金属製のパーツつなぎを使ったベルト。
アクセサリー感覚、装飾としての効果が高いアイテムで華やかな印象になります。
バブル時代のイメージも強いチェーンベルトですが、最近のチェーン人気を見るとチェーンベルトも人気復活の予感…?
このほかにも、以下のようにさまざまな名称があります。
- 紐を結ぶタイプの「紐ベルト、ロープベルト」
- スカーフを使う「スカーフベルト」
- スタッズ付きの「スタッズベルト」
- ネイティブ・アメリカンが使っていた貝殻モチーフのついた「コンチョベルト」 etc.
「ベルトポーチ(ウエストポーチ)」などの派生アイテムも含めるとベルトの種類・デザインは本当に幅広いですね。
想像以上にさまざま!ベルトの素材
ベルトといえば「革製品」のイメージですが、実にさまざまな素材が使われています。
皮革
レザーやスエード。牛革のほかにコードバン(馬)やクロコダイル(ワニ)なども。パテントレザーは革の表面にコーティングをしたエナメル素材のこと。
合皮
合皮(ごうひ)とは合成皮革のこと、フェイクレザー。最近は「エコレザー」として人気です。
布(繊維資材、テキスタイル)
綿、ナイロン、ポリエステルなど。ベルト用テープやゴムベルトならカラフル/ボーダー/ロゴ入り…とデザインも広がります。
スカーフ生地をベルトにしたり、服の共布を使う方法も。
金属
チェーンベルトなど。
またバックルは主に金属(真鍮、シルバーなど)・プラスチックなどで作られます。
「細ベルト」「太ベルト」とは?ベルトコーデに役立つベルト幅の選び方
「細ベルト」「太ベルト」ってどんなベルト?
「細ベルト」「太ベルト」は、感覚的に使われていることの多い表現。
目安としては、幅が3㎝以下のベルト(特に1~2㎝台)が「細ベルト」、それ以上、特に4㎝以上だと「太ベルト」と呼ばれているようです。
- 細ベルト(ナロー)…幅3㎝以下(例:幅1.5㎝)
- 中ベルト(スタンダード)…幅3㎝前後(例:幅3㎝)
- 太ベルト(ワイド)…幅4㎝以上(例:幅7㎝)
素材やデザインにもよりますが、一般的には
- 細ベルト:フォーマル/フェミニン・エレガント/上品
- 太ベルト:カジュアル/マニッシュ/インパクトフル
といった印象になります。ベルト選びやベルトコーデのヒントに。
お仕事用のきちんと系ベルトを探す時は、2~3.5㎝程度を基準に「細過ぎず、太過ぎずの幅」が使いやすいかもしれません。好みや手持ちボトムのベルトループの幅とも合わせて選んでみてくださいね。
POINT
- ベルトは実用性と装飾性を兼ね備え、コーデに役立つアイテム
- デザイン、素材、幅などの組み合わせでベルトの表現力は無限大
- 「細ベルト」と「太ベルト」の印象の違いを知ってベルトコーデを使い分けよう
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。