コラム

ワンマイルウェア、ツーマイルウェアとは?テレワークスーツの時代を探る

新型コロナ禍の影響で、仕事がテレワーク・リモートワーク中心になり、ステイホームの「おうち時間」が増え…ここ1年でライフスタイルが変わったという方も多いのではないでしょうか。

そんな中、気軽に着られる「ワンマイルウェア」の人気が上昇。さらに「ツーマイルウェア」という表現も登場したり、「テレワークスーツ」が話題に!
生活が変わればファッションも変わる?そもそもワンマイルウェアやツーマイルウェア、テレワークスーツとは何?

今回は、ワンマイルウェア・ツーマイルウェア、テレワークスーツの意味と、テレワークが増加していくニューノーマル時代の服装の変化について探ってみたいと思います。

ワンマイルウェアとは?

ワンマイル(=約1.6㎞)ウェアとは「ご近所服」

ワンマイルウェア(one-mile wear)の「ワンマイル」とは1マイル(1mile)のこと。キロメートル換算では約1.6㎞になります。

どのくらいの距離なのでしょう?

不動産業界では、徒歩1分=80mで換算します。すると「ワンマイル=徒歩で約20分圏内」という計算になりますね。

ワンマイルウェアとは「自宅から1マイルの行動圏で着用する服、近所への買い物などちょっとおしゃれ性も備えたホームウェア」といった意味になります。

現代の日本でいえば「スーパーやコンビニに行く時の服、ご近所服」。

ワンマイルウェアという言葉じたいは以前から使われてきた用語です。
もともとはエプロンドレスのような普段着、そこにスポーツウェア(いわゆる「ジャージ」)を日常的に着る習慣もプラスされ、バリエーションが拡大しました。
今は男女問わずウエストゴム仕様のリラクシーなスウェット、レディスならTワンピースなどが代表的なアイテムイメージですね。

ツーマイルウェアとは?

ツーマイル(=約3.2㎞)ウェアとは「ワンマイルウェアよりおしゃれな服」

いっぽう、新型コロナ禍以降使われ始めた表現が「ツーマイルウェア」や「ツーマイルファッション」。

ツーマイル(2mile)はワンマイルの倍=約3.2km、徒歩40分圏内…東京なら2~3駅分くらいの距離ですね(山手線の駅間距離は平均1.1km)。

ツーマイルウェア(two-mile wear)とは「ワンマイルウェアよりおしゃれな服」というニュアンスで使われる言葉です。

2マイルの距離そのものより「近所よりちょっと遠くまでOK」というイメージ。

「着心地が楽だがお出かけもできる、オンラインやリアルで人と対面できる、羽織れる(ジャケット的な雰囲気が作れる)」といった要素があるウェアやスタイリングを指すことが多いようです。

現代の日本でいえば「カフェや図書館、コワーキングスペースなど、仕事や人との交流があるサードプレイスに着ていける服装」といったところでしょうか。

なおサードプレイスとは、家庭でも職場でもない「第三の場所」のこと。
本来はカフェやクラブなど創造的な交流が生まれる居場所を指したものですが、新型コロナ禍と新しい働き方によって、その意味付けも変わりつつあるように思えます(実際、最近カフェで仕事をしている方、多いですよね…)。

オフィスウェアのカジュアル化はますます進展?テレワークスーツとは?

働き方の変化で、オフィスウェアもカジュアル化

「オフィスウェア(仕事着)」や会食などの「おしゃれ着」との対比として生まれた「ワンマイルウェア」。そして発展形の「ツーマイルウェア」。

でも、そもそも前提とされていた「オフィスウェア」が、限りなく「ツーマイルウェア」と混然一体化していくのかも…?

新型コロナ禍による働き方の変化で、自宅でのテレワークや前述したサードプレイスで仕事をする人が増え、そのための仕事着もカジュアル化の一途をたどっています。

特に仕事着の象徴だったメンズスーツに大きな変化が!

テレワークスーツとは「機能素材を使った着心地の楽なセットアップ(特にメンズスーツの進化系)」

テレワークスーツ」とは「テレワークに適したスーツ」の意味で、機能素材を使った着心地の楽なセットアップの総称。

「ツーマイルウェア」と同じように「着心地が楽だが、オンライン会議や対面の打ち合わせもできる」服、特にメンズスーツの進化系といえるセットアップを指して使われています。

背景にはストレッチ性などを持つ機能素材の開発が進展してきた流れがあります。
コロナ禍以前から注目されていた「機能性スーツ」がテレワークスタイルにマッチ、市場が拡大しているのですね。

AOKIの「パジャマスーツ®」(をはじめとする、テレワークスーツ)は日経トレンディの「2021年上半期ヒット大賞 アパレル・コスメ部門」を受賞

こうなるともう部屋着から仕事着まで…「パジャマ+ワンマイルウェア+ツーマイルウェア+オフィスウェア」のすべてを兼ねた万能ウェア、究極のユーティリティウェア(実用的なウェア)ですよね。

ツーマイルウェアやテレワークスーツといったニューノーマル時代の新しい服の領域。
働き方の変化にともない、どんな服装がこれからの仕事着のスタンダードになっていくのか、今後も注目していきましょう。

POINT

  • ワンマイルウェアとは「スーパー、コンビニに行くようなご近所服」
  • ツーマイルウェアとは「仕事や人との交流も意識した、よりおしゃれなワンマイルウェア」
  • テレワークスーツとは「テレワークに適した、機能素材・着心地の楽なセットアップ」。仕事着のスタンダードの今後の展開に注目

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