はじめまして。今回から「ヒカリモノガタリ」へ参加するKagann jewelryです。
Kagann jewelryは、「大ぶり」「大人のカラフル」をテーマに、天然石を使ったジュエリーを制作しているブランドです。
天然石が持つ色と輝きを身にまとうことで、女性本来の美しさを引き出すことを目指しています。
今後、ジュエリーのデザインや制作の現場からの話や、似合う色の話など、ジュエリー全般にまつわることを書いていきたいと思います。
さて記念すべき第一回のコラム投稿ですが、今回は12月の誕生石であるターコイズの話。
宝石としてのターコイズの基礎知識は以前掲載されておりますが、今回は、”色”から見たターコイズについて書きたいと思います。
ターコイズは、好き嫌いが分かれる石!?
突然ですが、皆さん、ターコイズはお好きですか?
ターコイズはその色味からどうしても夏のイメージが強く、また昔からシルバーと組み合わせて使われることが多いので、インディアンジュエリーのようなカジュアルでプリミティブな印象を抱く方も多いと思います。
そのため、普段のコーディネートにターコイズ を取り入れるのは難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
実際、私も催事で百貨店などの店頭に立つ時、お客様から「12月生まれなんだけど、誕生石がターコイズでがっかり。もっとキラキラした宝石が誕生石なら良かった」、「綺麗目のファッションが好きなのに、ターコイズじゃカジュアルすぎて使えない」という意見を聞くことがよくあります。
美しいけど、なかなか取り入れにくいイメージがあるターコイズ。
ですが、ターコイズこそ、洗練された大人の女性が身につけるべき宝石で、そし真冬に生える宝石だと私は考えています。
パーソナルカラーによって似合う色が異なるターコイズブルー
そもそも、ターコイズブルー、という色は、色相環の「緑」と「青」の間の色全般を言います。
青緑、と表現したほうがわかりやすいかもしれません。
色相環(しきそうかん)についてはこちら。
色相環(武蔵野美術大学 造形ファイル)
そして、ターコイズは、産地や鉱山によって色味が異なる石です。
例えば、メキシコやアメリカで採れるターコイズは、緑がかった青のものが多いですし、イラン産のターコイズは青さが強いものとなります。
すなわち、ターコイズはその色の多様さによって、パーソナルカラーがイエローベースの方でもブルーベースの方でも、自分に似合う色が見つかりやすいという良さがあります。
(パーソナルカラーについてご存知ない方はわかりにくいかもしれませんが、
イエローベースの方は、緑よりの青いターコイズ、ブルーベースの方は、青よりのターコイズを選ぶと、肌が綺麗に見えます。)
冬のモノトーンコーデの差し色にもぴったり
さらに、ターコイズの良さの一つとして、ベーシックカラーとの相性がいいということもあげられます。
爽やかなイメージがあるターコイズは、もちろん白色とは相性抜群。
ですが、ターコイズは意外に黒やグレーなどのモノトーンファッションと合わせても素敵です。
なぜなら、ブラック×ターコイズブルーという組み合わせは、コントラストが非常に強くなるため、お互いを引き立てあい、非常に印象的に映ります。
また、ターコイズはもともともともと「マトリックス」と呼ばれる黒い模様が入っている石も多いので、ブラック×ターコイズブルーの組み合わせはそもそも親和性が高いのです。
つい全身が暗い色になりがちな真冬のコーディネートですが、耳元や指先にさりげなくターコイズのぱっきりしたビビットカラーを持ってくるだけで、華やかさがぐんと上がって、それだけでオシャレ上級者に見えますよ。
できるだけ綺麗目のデザインを選ぶと失敗しない
「それでもやはりターコイズはカジュアルすぎる気がする……」という方がいたら、できるだけ綺麗目なデザインのジュエリーを選んでみましょう。
リングも、アーム(腕)の部分が太かったり、いぶし仕上げのシルバーを使ったものだと、一気にインディアンジュエリーの印象が強くなります。
なので、できるだけシンプルなデザインだったり、ゴールドと組み合わせたジュエリーを選んで、華やかさをプラスしましょう。また、石自体もマトリックス(模様)が少ないものを選ぶと、カジュアルさを押さえた印象になります。
ただし、ターコイズは非常に脆い石のため、メッキをかけることができません。(できたとしても高確率で石が割れます。ターコイズを使ったジュエリーで、シルバー+K18メッキの素材使ったものがほとんどないのは、そのためです)
そのため、ゴールド金具を使ったターコイズジュエリーを買いたい場合は、K10やK18などの本物の金を使用したものを選ぶことになります。
カジュアルなイメージで手が出しにくいと敬遠されがちなターコイズ。
今年の冬は、大人キレイめターコイズのコーディネートに挑戦してみはいかがでしょうか。
Kagann jewelry ポップアップのお知らせ
○日時 : 12月16日(水)- 25日(金)
○場所:銀座三越1階 プロモーションスペース
12月の誕生石・ターコイズを使ったジュエリーも多数お持ちします。デザイナーは毎日店頭にいる予定ですので、どうぞお立ち寄りくださいませ。
Jewelry Week 2020 銀座三越1階プロモーション
https://jewelryweek.jp/event-venue/2041/
【あわせて読みたい】ターコイズの基礎知識はこちら。
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Kagann jewelry Designer
東京都出身。大手通信会社広報・雑誌ライターを経て、2016年に独学でオリジナルアクセサリーの制作を開始。
その後、東京・銀座にて熟練のジュエリー職人および石留め職人に師事して彫金と石留めを学び、ジュエリーの制作を開始。2019年よりイベントや展示会などで販売をスタート。