“旅するジュエリー”をコンセプトに展開するブランド、PETHICA(ペシカ)。
バックパッカーとして世界50カ国を旅したデザイナーの旅の思い出、そこから生まれるジュエリーの物語を綴るコラムを連載しています。
今回はスリランカの中央部にある寺院のストーリーです。
岩山の石段をひたすら登って、石窟寺院へ。
みなさんは「石窟寺院(せっくつじいん)」と聞いて、どんなものを想像しますか?
私は行くまでは何も想像できませんでした。(行く前にたいしてリサーチしていかないので、行って驚くことが多いのもPETHICAデザイナーの旅です…笑)
スリランカ中部にはたくさんの寺院があります。その中でもダンブッラという街の、150メートルの高さの岩山に建つ石窟寺院をご紹介します。
150メートルもの高さにあるので…
それなりに登ります。こんな石段を暑い中ひたすら登ります。
野生の猿が多いので、たくさん姿を見せてくれるのでそれはそれで癒されます。猿はこの空間と調和している感じで、そんなに狂暴な雰囲気はなかったです。
長い階段を登りきると、「ダンブッラの黄金寺院」に辿り着きます。
どこの国でもたいていそうであるように、寺院は土足厳禁。入口の下駄箱のようなところで靴を脱ぎます。心の中で「盗まれないといいなぁ」なんてちょっぴり懐疑心を持ちながら…。でも結局いつも盗まれることはないので、この懐疑心のあった自分を恥ずかしく思ったりするのですが。
入口の門をくぐると、なんとなく神聖な感じがします。
大きな大きな岩をくり抜いて作られた寺院は5つの石窟に分かれています。
それぞれ観てまわりましたが、どれも独特の雰囲気があって、壁画や聖像があります。同じ雰囲気の石窟はありませんでした。そこがまた面白いなぁと感じたところです。
中でもとても興味深かったのが、こちらの第二窟と呼ばれる寺院。壁画で埋め尽くされていて、ひんやりした空気が漂います。
天井から滞ることなく水滴が滴り落ちているんです。水滴を受ける坪もあって、この壺に溜まった水は、聖なる水として儀式などで仕様されていたそうです。
ダンブッラは「水の湧き出る岩」という意がもともとあるそうで、湧き水は枯れることがないのだそう。
なんとも神聖な場所だろう、とこの寺院で静かな時間を過ごしました。
世界遺産のシギリヤロックなどで有名なスリランカ中部。こちらのダンブッラ寺院もとってもおススメです!
おまけのStory——-
静かに過ごしていると、決まって人が近づいてきます。
「ハローエクスキューズミー」
それは現地人のガイドと名乗る男性たち(笑)
ちょっとの合間をみて、何度も勧誘してきます。公認ガイドなのか、チップが欲しいだけなのかわかりませんが、しばらく相手にしていないと、勝手に説明を始めてくる人も…。
私はガイド料など払いませんでしたが、雇うなら雇って鑑賞しても良いかもしれません。とても魅力的な寺院でしたから。
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PETHICA Designer / Creative Director
世界を回って広大な自然を感じ、さまざまな人と出会い、笑ったり涙したり、耳をかたむけたり。
そうして受けたインスピレーションがひとつにつながって、ストーリーから生まれるジュエリー”旅するジュエリー”をデザインから制作までしています。