赤(レッド)は情熱的、青(ブルー)は冷静…というように、色彩は人間にさまざまな心理効果やイメージをもたらすと言われています。
人間の目はなんと10万色以上の識別能力を持っている(!)そうですが、実際に社会生活上で色名としてよく使われるのは20~30色。
今回は【赤・桃・橙・黄・緑・青・紫・黒・灰・茶・白】…代表的な基本色名11色のカラーイメージをまとめてみました。一般的な連想や抽象的なイメージから、使い方のヒントまでご紹介します。
私たちの生活を明るく彩ってくれる「色」。
ファッションのカラーコーディネート、インテリアコーディネートへの参考にも。さまざまなカラーの持つイメージを、おしゃれやライフスタイル、創作やデザインのヒントにしてみてくださいね。
RED:赤
生命力、情熱の色…レッド
赤は火、血、太陽の色。林檎や苺など赤い果実の色も。
生命力やエネルギーにつながる色で、熱さや強さ、勇気、情熱的なイメージがあります。
革命、禁止といった意味もある存在感の強い色。
赤い宝石・ルビーは古来から貴重とされ権力者や兵士が身に着けていました。
また愛や喜びの色とも。赤い薔薇は情熱的なプロポーズに使われますね。
フランス国旗の赤は「博愛」を意味します。日本の国旗の日の丸も、太陽と博愛・活力の意味があるそうです。
自分を元気づけたり、明るい存在感を主張したい時におすすめの色です。
アクセントに使ってもインパクトの大きい色ですね。
PINK:ピンク(桃色)
可愛く優しく甘い…ピンク
ピンクは桃色、桜色というように花や春の季節の印象、また肌や頬紅の色がイメージされます。
温もりや愛情、可愛さ、優しさ、甘さ、女性らしさを連想させる色です。
パステルカラーやシャーベットカラーといったソフトなトーンを代表する色で、スイーツの色やロマンティックな夢の世界を表現する色でもありますね。
優しい気持ちになりたい時や、雰囲気を和らげたい時におすすめの色。
ORANGE:オレンジ(橙色)
楽しく親しみやすく…オレンジ
オレンジ/橙(だいだい)はその名の通り、蜜柑やオレンジなど柑橘系フルーツの色、ジューシーな果汁の色。
果実や収穫の充実感、明るく快活な印象をもたらすカラーです。
楽しさや親しみやすさ、健康的なイメージを高める色。
淡くなると肌の色に近くなり、より温和なイメージに。
明るい気分を表現したい時、親しみやすい雰囲気をプラスしたい時におすすめ。
YELLOW:黄色
元気に輝く色…イエロー
黄色はレモン、バナナ、菜の花、月…などさまざまな連想が浮かびます。
躍動感や活発さ、月や星の光の明るさや輝き、希望のイメージがあります。
少し子どもっぽさのある色である一方、「金」との連想もある色です。
淡い黄色(うす黄)は卵色やクリーム色と呼ばれ、より幼く柔和なイメージ。
元気をプラスしたい時にはイエローの輝きを。アクセントに使うのも効果的。
「注意」の色でもあり、特に黄色と黒を組み合わせると危険や注意を示すカラーに!
GREEN:緑
自然との調和を表す色…グリーン
緑(グリーン)は葉や草原、森林、自然の色。
平和や希望、安心、落ち着きや癒し、公平や調和といったイメージがあります。
国旗では国土を表す色としてよく使われます。エコロジー、地球環境とのかかわりも深い色です。
安全の色でもありますね。
ちなみにもともと日本語の「青」には緑も含まれていたので(青葉、青菜…)、緑色の信号も「青信号」と呼ばれて広まっているのだそうです。
緑は落ち着いた安らぎ、ほどよい爽やかさを出したい時におすすめ。協調性をプラスしたい場にも。
黄緑は若葉イメージでよりフレッシュに。エメラルドグリーンなど青みのある緑は少し大人の煌めいたムードになります。
BLUE:青
知的で冷静、爽やかに…ブルー
青は海、空、水の色、青い地球の色。
広々とした自由さや、清涼感や爽やかさが連想されます。
赤などの暖色系=「暖かい、熱い」に対して、青を代表とする寒色系=「寒い、冷たい」印象ですね。
静かさ、知的、冷静さ、信頼や誠実といったイメージもあります。
青い宝石・サファイアは賢者や聖職者にふさわしい宝石とされていました。フランスの国旗の青は「自由」。
心を落ち着けて冷静になりたい時、仕事時間中などクールな気分をキープしたい時におすすめ。
PURPLE:紫
高貴でミステリアス…パープル
紫色はすみれ、紫陽花、藤、桔梗や菖蒲、ラベンダー…花の色、美しく貴いイメージ。葡萄など実りの色でもあります。
古来から紫の染料は抽出が難しく希少だったため「高貴な色」とされ、「紫の衣」と言えば身分の高さを示していました。
現代でも紫は高級感を連想する色。高貴、気品、優雅といったイメージにつながります。
日本では「和」を表現する色としてもよく使われますね。
また魔法などの連想から神秘的なイメージも。ハロウィンカラーにも使われています。
大人っぽさを表現するなら紫。エレガントでミステリアスな魅力を出したい時に。
BLACK:黒
厳粛な高級感…ブラック
黒は夜や闇の色、墨の色。暗黒、悲哀、厳粛などが連想されますが、強さや知性、高級感や特別感にもつながります。
「黒塗りの外車」と言えば高級感、ハイクラスなイメージですよね。
大人っぽく知的なムードを出したい時に。
防御の色でもあり、自分を守りたい時にも。「黒子」の印象から、存在を控えたい時(接客など)にも有効な色です。
意識のしかたでプラス方向にもマイナス方向にも使えるのが黒の魅力かもしれないですね。
GRAY:灰色
シックで控え目な色…グレー
灰色(グレー)は灰、雲、鼠…薄暗い印象で寂しさや沈静、控え目なイメージがあります。
またコンクリートや建造物に多い色なので都会的、事務的といったイメージも浮かびますね。
微妙な濃淡によっても印象を変えられるグレー。黒~グレー~白は「無彩色」といい、モノトーンコーデでも活躍します。
落ち着きのあるシックな雰囲気を作りたい時はグレーを。どんな状況でも使える色とも言えますね。
BROWN:茶色
ナチュラルで素朴…ブラウン
茶色は、土、木、枯葉といった自然の色がベース。
ナチュラルさ、堅実さや素朴さのイメージです。渋い、平凡、おとなしいといった連想も。
ブラウン系は赤み、黄み、濃淡など幅広い色合いがあるため、どれを選ぶかによっても雰囲気が変わりますね。
アースカラーやサファリカラーの土台としてエスニックなムードも出せる一方、カフェやウッディなインテリアの連想から都会のコージー(居心地のよい)な印象も作れます。
リラックスしたい時や落ち着いて物事に取り組みたい時におすすめです。
WHITE:白
純粋で清楚…ホワイト
雪、真っ白な紙、真珠…純潔、無垢な純粋さや清楚なイメージを持つ白。
宗教行事やウェディングなど神聖なイメージや、医療の場の清潔さや衛生との連想も。「白衣の天使」は看護師さんの代名詞ですね(最近はカラーも増えていますが)。
フランスの国旗の白は「平等」。白い鳥など、平和のイメージもあります。
清潔感やフレッシュさを表現するには最適な色、ホワイト。
心を新たにしたい、気持ちを引き締めたい…原点に還りたい時にふさわしい色です。
POINT
- 色彩にはそれぞれの印象から心理効果やイメージがあると言われる
- 代表的なカラーの持つイメージをおさえておこう
- カラーイメージを効果的に使って!色を日々の生活に活かそう
色のイメージには個人差、民族や国、時代の影響などによる違いがあります。また「安全色彩」など規格によって決められた意味がある場合もあります。
さらに色彩には色相(赤や青)の違いだけなく明度や彩度といった属性もあり、それによってイメージも変わる点にはご留意ください。
【あわせて読みたい】どんなカラーの宝石がある?色別の宝石を知りたい方はこちらから。
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