暖かい春の陽気を感じる日が増えてくると、そろそろニットからコットンやリネンなどのさわやかな素材に着替えたくなってきますね。
近年では、ファストファッションの台頭で、カシミヤなどの高級なニットも手ごろな価格で手に入るようになりました。
とはいえ、やはりニットは1シーズンで処分するより、じょうずに手入れしながら大切に着たいもの。
それにはやはり、正しい洗い方やしまい方を知っておくことが大切です。
洗濯機でもOK!ニットの洗い方のコツ
「ニットは家では洗えない」と思っている人もいるかもしれませんが、それは昔の話。
最近では洗剤・洗濯機ともに進化しているため、家でもずいぶん安心して洗えるようになってきました。
特に、カシミヤなどのハイゲージ(細かい編み目)のニットは、洗濯ネットに入れてデリケート洗い用の洗剤やコースを選べば、洗濯機を使っても失敗しにくいといわれています。
すすぎ時に柔軟剤を加えれば、より縮みにくくふんわりと仕上げることが可能です。
ただし、ローゲージ(ざっくりした編み目)のニットは縮んだり風合いが変わったりする可能性があるため、大き目の洗面器などで手洗い(押し洗い)するのがおすすめです。
また、革やスパンコール・ファーなどの装飾の多いもの・アンゴラやモヘアなど毛足の長いニットは家庭での洗濯不可ということがほとんどです。
いずれにしても、ニットについている洗濯表示のタグを必ず確認し、家庭で洗えないものはドライクリーニングに出しましょう。
※平成28年12月から洗濯表示が新しくなっています。くわしくは消費者庁Webサイト「新しい洗濯表示」でご確認ください。
ニットは干し方が命?3つのポイントをおさえて
次のシーズンもニットのふんわりとした着心地を楽しむためには、洗濯後の脱水と干し方が最重要ポイントです。
洗濯機を使って脱水する場合は、まず洗濯機の取り扱い説明書を確認。
「おしゃれ着コース」「デリケートコース」などの設定があれば指示通りに脱水します。ない場合は、できるだけニットを平たく置いて、通常の脱水を1分間だけ行います。
完全に水分がなくなるまで脱水するとシワや縮みのもととなるので、握ると水がしたたるくらいでOKです。
そしてここがポイントです!
干す前に、バスタオルの上などに平らにニットを置き、やさしく押さえるようにして縮みを伸ばしてあげましょう。
事前にメジャーなどでサイズを測っておくと目安になりますね。
形を整えたら、直射日光が当たらない場所で干します。
普通にハンガーに吊るすとニット自体+含まれた水分の重みで型崩れしやすいので、バタフライハンガーや複数のハンガーを並べるなどして、平らに干しましょう。
まとめて干したい時は専用のネットも市販されています。
平干しネット 折りたたみ 3段 (Yahoo!ショッピング)
気をつけて干したのに、部分的にシワや縮んだ箇所を見つけた…そんなときは、アイロンで低温のスチームを浮かしながら当てて、やさしく形を整えましょう。
しまい方にもひと工夫。次シーズンも心地よくニットを着よう
ニットが乾いたら、毛玉やほつれなどを再度チェックし、収納します。
セーターなどは、身頃(胴体の部分)を中心に、袖や襟を内側にしてたたみ、くるくると巻いて収納するのがおすすめです。
薄手のニットは、同系色のタオルなどを芯にして巻くといいですね。
引き出しや衣装ケースにはニットを詰め込み過ぎないのがコツ。型崩れしにくく、取り出しやすい量を心がけて下さい。
深い衣装ケースの場合は二段に分け、下にラムウールや化繊など厚手のニット、上には軽くふわふわしたニットやマフラーなどの小物を置くと重みでつぶれるのを防げます。
POINT
- ニットは家でも洗濯できる!ただしタグや取扱説明書をよく確認して
- ニットは干し方が重要!脱水しすぎず、形を整えて平干しに
- ふんわり感をキープするには、くるくる巻いてゆとりある収納がコツ
ファッションの世界でも、いま「サスティナブル(持続可能な)」がトレンドとなっています。
お気に入りのニットがまた次のシーズンも活躍してくれるよう、ぜひこの記事も参考にお手入れしてくださいね。
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フリーライター。新聞社や大手通販サイトにてファッション・ライフスタイル系記事を執筆中。幅広い世代の流行やトレンドから、自分を含めた大人女性が毎日のファッションにリアルに取り入れられるアイテムや着こなしのヒントを厳選してお届けします!