“旅するジュエリー”をコンセプトに展開するブランド、PETHICA(ペシカ)。
バックパッカーとして世界50カ国を旅したデザイナーの旅の思い出、そこから生まれるジュエリーの物語を綴るコラムを連載しています。
まもなく年末年始。今回は、PETHICAのデザイナーが年末年始を過ごした南米でのストーリーをご紹介します。
ペルーの街で出会った、ニューイヤーの「色」と「花」
ある年の年末、南米をまわっていたのですが、ちょうど年末年始はペルーのクスコという街に滞在していました。
クリスチャンも多く、クリスマスやニューイヤーで街は華やかに飾られ、とっても賑わっていました。
でも、他のヨーロッパなどと違うのは、色彩が南米独特で色鮮やか。そして、メインカラーは黄色でした!
黄色いリボンや飾りに彩られた街並みは初めての経験だったので、新鮮で驚きでした。
街のマーケットでは、黄色いタオルや、黄色い靴下なども山積みにされて売られています。そして笑ってしまったのが、下着まで山積みに!
ブラジャーやショーツなど、女性用の下着まで黄色く山積みにされ、そしてたくさんの人が買っていくのです。
つたないスペイン語と英語のやりとりで理解できたのは、「ニューイヤーに黄色い下着を着ると幸せな一年になるのよー!」とのこと、陽気なおばちゃんが教えてくれました。
それから、売られているお花も黄色ばかり。その黄色いお花は、なんと「菊」!!
日本では、菊は哀しい行事の時に送る花です。お墓詣りなどでもよく使いますね。強くて長持ちする、という理由もあってですが、哀しい印象のある花だったりもします。
ここペルーでは、菊は「喜びの花!」だそう。強くて長持ちするから、それこそハッピー!というわけです。
喜びの花だから、デートやお誕生日に送るのも菊の花束。デートで菊の花束を後ろに持って、待ち合わせしたりもします。食卓に飾る花も菊の花。
ニューイヤーの時は、みんなで菊の花束から花びらをむしって空高く投げます。本当に街中が菊の黄色で染まるのです。
世界って本当に面白いですよね。自分の価値観をこえたものに出会うことが、世界を旅していて楽しいことのひとつです。
地球の反対側ではこんな風に菊の花を喜びの表現として使っているのです。こういう発見をすることで自分の心が広がる感覚があります。
これを機に、帰国後、菊の花を見ても、哀しい気持ちになることがなくなりました。
そして、そんなクスコの街中にあふれる喜びの花が、人々を笑顔にしていたのが印象深く、菊の花をイメージしたコレクションを作りました。
“Crisantemo”(スペイン語で菊という意味です)というコレクションです。
シルバーで強いイメージもあり、花びらのフォルムや独特の形が、心の優しさや喜びを表現しています。
Collection: Crisantemo https://www.pethicajewelry.com/crisantemo
Merry Christmas!from PETHICA
PETHICAから心あたたまるクリスマスをお届けします。ぜひ聴いてみてください🎄
https://www.youtube.com/watch?v=d6b2RxYczpQ
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PETHICA Designer / Creative Director
世界を回って広大な自然を感じ、さまざまな人と出会い、笑ったり涙したり、耳をかたむけたり。
そうして受けたインスピレーションがひとつにつながって、ストーリーから生まれるジュエリー”旅するジュエリー”をデザインから制作までしています。