コラム

【宝石の逸話】ティファニー・ダイヤモンド:イエロー・ダイヤの歴史を変えた宝石

世界中で産出する色とりどりの宝石たち。
ルビーやエメラルドなど、紀元前から人類との付き合いがある有名な宝石から、20世紀になって発見された宝石までその種類もさまざま。

そして、私たちを魅了し続けてきた宝石のなかには、世界中でその名前を知られている有名な宝石とそれにまつわる逸話が存在します。

今回は2019年の2月にもレディ・ガガがアカデミー賞の授賞式で身につけたことで話題となった、「ティファニー」の名を冠する「ティファニー・ダイヤモンド」にまつわる逸話をお届けします。

 

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ティファニー・ダイヤモンドとは?世界最大級として有名なイエロー・ダイヤ

ティファニーといえば、思い浮かべる色は「ティファニー・ブルー」ではないでしょうか。
こまどりの卵を表現したパステルブルーは、ひと目でティファニーと分かるほど。

しかし、ニューヨークの5番街にある旗艦店の1階で輝くブランドを象徴する宝石は、ブルーではありません。

鮮やかな濃い黄色が印象的なイエロー・ダイヤモンド

1877年に南アフリカのデビアス鉱山で発見されたこのダイヤモンドは原石の状態で287.42cts、カット後も128.54ctsとイエロー・ダイヤモンドのなかでは世界最大級

標準的なクッション・カットよりもカット面が32多く、90あるカット面がその輝きを増幅させていると言われています。

ティファニー・ダイヤモンドにまつわる3つの逸話

カラー・ダイヤモンドの素晴らしさを実感させてくれるティファニー・ダイヤモンド。
その鮮烈な美しさは、世界中で展示される度に人々の心を魅了してきました。

そんなティファニー・ダイヤモンドにまつわる逸話を3つご紹介します。

イエロー・ダイヤモンドの価値を見直すきっかけとなった宝石

カラーレスの評価が高いダイヤモンドですが、一定の濃さを超えるとイエローもファンシー・カラーとして評価されます。

かつてイエローはピンクやブルーのダイヤモンドよりも人気がありませんでした。
その評価を見直すきっかけとなったのが、ティファニー・ダイヤモンド

現在では最も価値のあるイエロー・ダイヤモンドとして伝説の宝石となり、イエロー・ダイヤモンドを積極的に採用するブランドが増加したのです。

参考記事:【宝石の種類】ダイヤモンド:ダイヤモンドの意味とは?基礎知識とカットの歴史

デザインが数度変更されている

現在ではネックレスにセッティングされていますが、2012年以前にはブローチにセッティングされていたティファニー・ダイヤモンド。

小鳥がダイヤモンドの上で佇む様が可愛らしい「バード・オン・ア・ロック」は、20世紀を代表するジャン・シュランバージェのデザイン画を元に1995年に制作されました。

ブローチからネックレスへリデザインされたティファニー・ダイヤモンドですが、じつはブローチもリデザインされたもの。

1961年の「ティファニーで朝食を」のプロモーションで、オードリー・ヘップバーンが身につけた「リボン・ロゼット・ネックレス」は、もしかすると一番よく知られている姿かもしれませんね。

歴史上3名しか身につけたことがない

名前を冠したダイヤモンドのなかでも有名な「ティファニー・ダイヤモンド」ですが、ジュエリーとして着用した人物はどれくらいいるのでしょうか?

実際に身につけたのは3名だけとされています。

ティファニー主催の舞踏会の司会者を務めたシェルドン・ホワイトハウス夫人
ティファニーを語るときに欠かせない女優のオードリー・ヘップバーン
そして、はじめてレッド・カーペットでティファニー・ダイヤモンドを着用したレディ・ガガ

限られた人のみが身につけることを許されていることからも、ブランドにとっても重要な宝石ということがわかりますね。

姿を変えて愛され続けてきたティファニー・ダイヤモンド。
ブランドの意志を受け継ぐその姿からは、宝石本来の美しさを改めて実感させられます。

ニューヨークへ足を運ぶ機会があれば、その存在感を堪能してみてはいかがでしょうか。

POINT

  • ティファニー・ダイヤモンドは世界最大級のイエロー・ダイヤ
  • イエロー・ダイヤの価値を見直すきっかけとなった宝石
  • ネックレスにブローチと、何度かリデザインされてきた

ダイヤモンドの記事はこちらもぜひご覧ください。

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