ジュエリーの基礎知識

【緑の宝石】多彩な魅力あふれるグリーン系宝石の名前と種類一覧

フレッシュさ溢れる柔らかなペリドットに、重厚感と大人の上品さを併せもつ翡翠。
そして、吸い込まれるような鮮やかなグリーンのエメラルド。

はほかの色と比べ、トーンによって与える印象が大きく異なる特別な色です。

今回は色石シリーズ第三弾!
透明感たっぷりのグリーンから、渋さを感じるグリーンまで、さまざまな緑の宝石をご紹介します。

【代表的なグリーンの宝石】

エメラルド

紀元前から貴重とされてきた美しい緑の宝石「エメラルド」。
ベリルのなかでも生成の過程でクラックが入ることが多く、インクルージョンの多さから靭性が低い宝石。

青みの少ないものが最高品質とされています。

参考記事:【宝石の種類】エメラルド:意味と誕生月、エンハンスメント処理って?

ペリドット

「イブニング・エメラルド」と称される「ペリドット」。
オイルのような艶が特徴的で、ほかのグリーンにはない独特の色合いが人気の宝石です。

翡翠

日本の国石である「翡翠」。
ジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の2種類あり、日本で翡翠といえばジェダイトを指しています。

靭性はダイヤモンドを上回る特性があります。

参考記事:【宝石の種類】翡翠:意味と誕生月、ジェダイトとネフライトの違いとは

デマントイド・ガーネット

ロシア産のものは、馬の尻尾のようなインクルージョン「ホーステイル・インクルージョン」が特徴的。
色味は黄緑~緑の間のカラーです。

このガーネットはファイアやディスパージョンが強く、ダイヤモンドに似た輝きを持つことから名付けられました。

ツァボライト

ガーネット類の中でも、高価なことで知られている「グロッシュラー・ガーネット」。
なかでもグリーンのものは「ツァボライト」と呼ばれ、タンザナイトと同じくティファニー社が1967年に命名したことでも知られています。

 

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グランディディエライト

21世紀になってから宝石質のものが発見された「グランディディエライト」。
ブルーグリーンの神秘的な色合いと、テリの美しさに心奪われる宝石。

 

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アレキサンドライト

太陽光下では緑色、蛍光灯下で赤色を示す「アレキサンドライト」。
光のエネルギーの違いで、色が変わる珍しい宝石です。

発見された日が、ロシアのアレクサンドル2世の誕生日と同じであったことから名付けられました。

 

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参考記事:【宝石の種類】アレキサンドライト:意味と誕生月、光源で色が変化する「変色性」とは

グリーン・サファイア

多くは黒味がかっており、純粋なグリーンは珍しく重用される「グリーンサファイア」。
ほかの緑の宝石と比べて硬度が高く、比較的入手しやすい宝石です。

スフェーン

強いファイアが特徴的で、緑の中に黄や赤、橙色が角度によって現れる様子が、ほかの色石とは異なる「スフェーン」。
クラックを含みやすいため、綺麗なものは貴重です。

 

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グリーン・トルマリン

ピンクとのバイカラーは、ウォーターメロン・トルマリンと称されます。
黄味のある緑から、青みを感じる緑まで、幅広い色相を示す宝石。

 

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【個性的なグリーンの宝石】

ヒデナイト

ピンクの宝石で紹介した「クンツァイト」と同じグループである「ヒデナイト」。
あまり知られていないものの、強い三色性と輝きから海外では高い評価を得ている宝石です。

色は淡い黄緑から緑色を示します。

ブラッド・ストーン

フランスでは三月の誕生石に制定されている「ブラッド・ストーン」。
濃緑に赤の斑点が特徴的で、クオーツやアゲートと同じ種類であるジャスパーのひとつ。

マラカイト

マラカイト」は縞目が同心円状に、色味もくっきりとしているものが高品質。
孔雀の羽の美しさにたとえられ、つけられた和名は「孔雀石」です。

モルダバイト

苔のような濃緑色で、かつては隕石だと考えられていた「モルダバイト」。

じつは天然のガラスなのですが、その森林の緑のような美しさから、カット石はジュエリーにも仕立てられます。

プレナイト

原石の状態でブドウの房のような形になっていることから、和名で葡萄石という「プレナイト」。
カットはカボションが多く、潤みのあるシルキーな発色が独特の色合い。

グリーン・アゲート

加熱によって鮮やかなグリーンにされることも多い「グリーン・アゲート」。
模様のないものから、白の線が入った縞目のものまであります。

縞目のものは、グリーンが濃いものがコントラストがはっきりとしていておすすめ。

クリソプレーズ

カルセドニーの中でも高価な「クリソプレーズ」。
アップルグリーンの透明感をもち、翡翠に似ているということで「オーストラリアンジェイド」というフォルス・ネーム(誤称)があります。

 

クロム・ダイオブサイト

ダイオプサイトに、クロムが入ることにより薄緑から濃い緑までを発色する「クロム・ダイオブサイト」。
クラックを含むものも多いのですが、透明感のバランスがよいものを選べばクラックも個性のひとつとなります。

POINT

  • トーンによって与える印象が大きく異なるグリーンの宝石
  • 加熱によって綺麗な緑を発色している宝石もある
  • 購入時にはフォルスネームに注意

緑色以外の宝石の記事もぜひご覧くださいね。

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