ジュエリーの基礎知識

【宝石の種類】オパール:意味と誕生月、価値のある色「遊色」とは?

角度によって変わる独特の虹色の輝きに魅せられる方も多いのでは。日本でも人気の高い宝石、オパール(opal)について基礎知識をお届けします。

オパールの意味、和名、誕生月は?

オパールの意味と和名

サンスクリット語で「貴石」を意味する「ウプラ」、またはラテン語で「貴石」を意味する「オパルス」に由来するオパール。古来から貴重な石として扱われていたのですね。

鉱物名は「天然オパール」。
珪酸と水から成る鉱物で、硬度6、非晶質の鉱物です。

代表的な乳白色のオパール、ホワイトオパールは卵の白身のように見えるので、和名では蛋白石(たんぱくせき)と呼ばれます。

石言葉

「幸福」「希望」。変化する内面の輝きから、古来より希望の石として知られています。

誕生月

オパールは10月の誕生石です。ヴィクトリア女王が王女の結婚祝いに贈ったことから人気になり、誕生石にも選ばれたそうです。

参考記事:知っておきたい!誕生石の一覧と意味

遊色効果(プレイオブカラー)って何?価値の高いパターンは?

オパールの遊色の理由とは?

さてオパールと言えば独特の虹色の輝き、「遊色プレイオブカラー)」が特徴ですよね。

石の内部構造によって光が分光し、表面に虹色が見える現象を「遊色」と言います。

どうして虹色が見えるのでしょうか?
これはオパールが結晶した石ではなく、水分を含んだ石であるからこそ生まれた効果なのです。

低温で長い時間をかけて生成される非晶質のオパールは、水分が蒸発する過程で珪酸が球形になります。その規則正しく並んだミクロ粒子に光が干渉して虹色が見えるのです。

遊色効果の分類と、あり/なしの分類

遊色効果は現れ方により、以下の3タイプに分類されています。

  • ピンファイアー…極小の色の斑点またはドット
  • フラッシュ…大きな色のエリア
  • ハーレクイン…大きくはっきりした色の斑点で角が互いに触れ合っているもの

この中でハーレクイン型の遊色は希少であり、最も価値が高いと言われています。

ただすべてのオパールに遊色が見られるわけではありません。

  • プレシャスオパール…遊色効果のあるオパール
  • コモンオパール…遊色効果が見られない不透明のオパール

宝石としての価値はプレシャスオパールの方が高くなります。

地色や産地によって分けられるオパールの種類

オパールの種類をもう少し詳しく見ていきましょう。地色や産地で色彩豊かなバリエーションがある宝石です。

ライトオパール

地色が乳白色、白いものをホワイトオパール、透明なものをクリスタルオパールと呼びます。産地ではオーストラリアが有名です。

メキシコオパール

遊色効果が高いメキシコ産のオパール。地色によって青系をウォーターオパール、赤~オレンジ~黄色系をファイヤーオパールと呼びます。(遊色効果がないものもあります)

ブラックオパール

20世紀初めにオーストラリアで発見された地色が濃色のブラックオパールは、オレンジや緑、青の遊色効果が大き目のパターンで美しく出現し(ハーレクイン型)、とても評価が高いオパールです。

ボルダーオパール

鉄鉱石の母岩に付着したオパール層を研磨したオパール。

カンテラ

ライオライトの母岩と共に研磨されるプレシャスオパール。1980年頃から市場に登場しました。

コモンオパール

遊色効果を発しない不透明なオパールで、宝石としての価値はほとんどないオパール。地色を楽しみます。

オパールを楽しむための注意点

魅惑の宝石・オパールには鉱物としての特性から気をつけるべき点があります。
それは熱に弱く、水分が不足して乾燥しすぎるとひび割れが起きる場合もあるということです。扱いや保管には注意して、美しい色を楽しんでくださいね。

POINT

  • オパールはさまざまな地色や産地があり、バリエーション豊富
  • 変化する虹色の光は「遊色効果(プレイオブカラー)」と呼ばれる
  • 遊色効果のあるプレシャスオパールと遊色効果のないコモンオパールに分けられる

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