いよいよ7月。1年の折り返し地点に来ましたね。
2018年は大局的には景気回復基調と言われています。ただ、業界や業態によりかなり差があるようですね…。特に小売はEコマース進展、リアル店舗の様々な売り方の実証実験、個人間取引増加、インバウンドなどカオスの様相。いまは平成から次の時代への節目、時代の転換期とも言えそうです。
春夏から秋冬へ、今のトレンドの背景は。
さてこの春夏のレディスファッションは、フレアロングスカートなどのボリューム感のあるフェミニンスタイルが主流になりましたね。そこにスポーツ系ブランドアイテムをミックスしたり、抜け感や遊び心のあるコーディネートが目立ちます。
面白いもので、シルエットがビッグになり、ディテールや色柄のバリエーションも増えてくると、シンプル過ぎるスタイルは物足りなくなってくるんですよね。
このボリューム感のトレンドは、リッチ志向というより、精神的な欲求…感情やクリエイションへの憧れのように感じます。
ヒカリモノガタリ編集部では、ITの進展によりどんどん世界を薄っぺらく感じるようになった反動が来ているのでは?という話で盛り上がりました。
ファッションに個性や哲学があった時代を思い出す世代と、新鮮に感じる世代。どちらも個性や遊び心、存在感あるファッションを求め始めているのではないでしょうか。
ちなみにメンズもタイトからビッグシルエットへ、オーダースーツとカジュアルの二極化傾向、柄物の増加などが伺えるとのこと。時代の気分は共通しているようです。
2018-19年秋冬のファッショントレンドは?
2018-19年秋冬シーズンのレディスファッション傾向と注目されそうなキーワードをあげてみました。
- カラフルで遊び心のあるコーデ
- 暖色系、ベイクドカラー
- チェックを中心に柄のバリエーション拡大
- テイストミックス(柄×柄、異素材、スポーツやフォークロアなど)
この秋冬注目したいのは何といっても色、「カラフル」。ちなみにユニクロのシーズンテーマも「カラーコーディネート」です。
色数の多いシーズンになりそうですが、特に赤、ピンク、紫などの暖色系に注目したいですね。
そして昨秋から言われだした「ベイクドカラー」。以前はスモーキーカラーなどと言われていたくすみ系カラーですが、「ベイクド=焼いた」という語感からは、くすみすぎない美味しさを感じる彩度がポイントに。ベイクドピンク、ベイクドマスタード、ベイクドメイプルなど、着こなしやすい色味が人気になりそうです。
なおカラーが注目される時は、引き締め役としてモノトーンも浮上してくると思います。
柄では、秋冬で繰り返し人気になる「チェック」。昨秋からブームが来ていますが、さらにカラフルで明るめのチェック柄のバリエーションが広がります。ヴィンテージ花柄やアニマル柄、さらに柄×柄のコーデにも注目ですね。
素材感への関心も高まり、キラキラ(ラメ糸使いやベロア)、ふわふわ(モヘア、カシミヤ、ボア、エコファー)などを生かした異素材ミックスコーデが増加するでしょう。
そして2020年オリンピック、また生活全般の健康志向から、スポーツ(アスレジャー)テイストミックスは長期的なトレンドです。さらにフォークロア(民族調)ミックスなど、遊び心や個性のあるコーディネート、レイヤード(重ね着)スタイルが増えて街が楽しくなりそうですね。
アイテムではジャケットが復活し、強さやボリュームのあるスタイルが増え、オーバーサイズ×タイトといったバランスのミックスにも注目したいです。
ジュエリーの傾向は?
ファッショントレンドに合わせて、ジュエリーも華奢タイプから少しボリューム感やデザイン性、遊び心のあるものが注目されそうです。
すでに顔回り(ピアス/イヤリング/イヤーカフ)は大ぶり傾向が見られ、アシンメトリー(左右非対称)な着け方も人気上昇中です。
リングはカラフルな色石使い、またファランジリングやフォークリングなど数年前から人気の出始めた個性派タイプも市民権を得ていきそうですね。
その他、デザイン性の高いジュエリー、異素材使いなどのユニークなジュエリーにも注目していきたいです。
いわゆる旧来型の売り方が厳しさを増す一方、この春ライトジュエリー、ニュージュエリーと呼ばれるジュエリーは好評との話も聞いています。
デザイン・クリエイション・手仕事への憧れ、鉱物への興味、精神的な関心…ジュエリーを求める新しい声は増えていると感じます。
ヒカリモノガタリの読者の興味の傾向を見ても、マンガ/アニメ「宝石の国」からジュエリーに関心を持つ層など、全く新しいジュエリーファンが育っていることに注目していきたいですね。
従来のジュエリーではない個性派ジュエリーのファンは、探し方もネットなど新しい方法を取り入れ、常にアンテナを張って自分好みの一品を探しています。
そのようなファンに向けどのように商品展開・提案をしていくのか?作り手側、売り手側の力量が試される時期ともいえますね。
POINT
- 時代の転換期、ボリューム感のある方向性
- この秋冬はカラフルで遊び心のあるシーズンに
- 新しいジュエリーファンを開拓・提案していこう
Text by Team Hikarimonogatari
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マーケティングディレクター、ジュエリーに詳しいライター、女性メディアライター、ジュエリーデザイナーなどによる専門チーム。